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【初心者向け】バキュームポーズの正しいやり方|腹横筋への効果・呼吸法・できない原因・綺麗に見せるコツ

「お腹を思い切りへこませれば、ウエストが細くなる」

バキュームポーズは、そんな夢のような筋トレとして紹介されることがあります。

では、本当にバキュームを毎日続ければ、ぽっこりお腹が消えて細いウエストになるのでしょうか?

結論から言えば、バキュームポーズだけで腹部の脂肪が大きく減るとは考えないほうがいいです。

腹筋運動を6週間続けた研究でも、腹囲や腹部の皮下脂肪、体脂肪率に大きな変化は確認されませんでした。残念ながら、人間の脂肪は「ここだけ消えてくれ」という便利な注文には対応してくれません。

しかし、だからバキュームが無意味という話ではありません。

正しく行えば、腹部の深い場所にある腹横筋を意識する練習になります。さらにボディビルやクラシックフィジークでは、ウエストを細く見せながら上半身の広さを強調する重要なポージング技術として使われています。

私がバキュームで一番重要だと思うのは、単純な「腹筋トレーニング」ではなく、自分の腹部をコントロールする技術として考えることです。

この記事では、バキュームポーズの正しいやり方から効果、呼吸法、できない原因、綺麗に見せるための筋トレまでまとめて解説します。

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目次

バキュームポーズとは?

バキュームポーズとは、息を吐きながら腹部を内側へ引き込み、ウエストを細く見せるポーズです。

英語では「Stomach Vacuum」と呼ばれています。

特にクラシックフィジークでは、細いウエストと広い肩・背中を強調するために使われる重要なポーズです。

バキュームとドローインはよく似ている

バキュームでは、おへそを背中へ近づけるようなイメージで腹部を引き込みます。

この動きは、体幹トレーニングで使われる「ドローイン」とよく似ています。

ドローインでは、骨盤や背骨の位置を大きく変えず、下腹部を内側へ引き込みます。

腹部を引き込む運動は、腹横筋を選択的に使う練習として研究されています。超音波画像を使った研究でも、正しい収縮を学習することで腹横筋を収縮させる能力が高まり、その能力が一定期間維持されたことが報告されています。

参考:腹横筋の選択的収縮スキルは7日間持続する
J-STAGEで研究内容を確認する

ボディビルでは正式なポージング技術

バキュームは、ネットで流行した謎の腹筋運動ではありません。

公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)のクラシックフィジーク資料でも、正式にバキュームポーズの方法が説明されています。

JBBFでは、

「深く息を吐く」
「腹筋を引き上げる」
「へそを背中側へ引き寄せる」
「腹横筋を収縮させる」

という流れが示されています。

さらに重要なのが、バキュームポーズでは腹直筋を強く収縮させないという点です。普通の腹筋ポーズとは筋肉の使い方が違います。

競技では5秒程度キープすることも審査ポイントとして示されています。最初から30秒も息を止めて耐える必要はありません。苦しさを競う競技ではないのです。

参考:公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟「クラシックフィジーク バキュームポーズについて」
JBBF公式資料を確認する

バキュームポーズに期待できる効果

バキュームは万能トレーニングではありません。

しかし、目的を間違えなければかなり面白い練習です。

腹横筋を意識しやすくなる

腹横筋は腹部の深い位置にあり、お腹を包むように広がっている筋肉です。

一般的なクランチでは腹部表面の腹直筋が強く働きます。

一方、バキュームやドローインでは、下腹部を内側へ引き込む感覚を練習できます。

私なら、バキュームの最大のメリットは「腹横筋を大きくすること」よりも、腹横筋を自分で動かす感覚を覚えることだと考えます。

派手な筋肉痛は起きにくいですが、それだけで効果がないと判断するべきではありません。

ウエストを細く「見せる」ことができる

バキュームが上手になると、ポーズ中のウエストをかなり細く見せられます。

胸を高く保ちながら腹部だけを大きく引き込めば、

肩幅
胸
広背筋

がより強調されます。

つまり、実際に肩幅が広がらなくても、ウエストとの対比によって逆三角形を強調できるわけです。

ボディビルでバキュームが使われる最大の理由はここでしょう。

体幹を使う感覚を覚えやすい

下腹部を自分で引き込めるようになると、体幹周辺の筋肉を意識しやすくなります。

ただし、ここには注意が必要です。

高重量のスクワットやデッドリフトでは、お腹をへこませるドローインより、腹部全体を固める「ブレーシング」が使われる場面があります。

研究でも、腹横筋など深部筋の活動について、ホローイングよりブレーシングのほうが高かったケースが報告されています。つまり「バキュームさえ覚えれば体幹トレーニングは完璧」という話ではありません。

用途が違うと考えるべきです。

バキュームポーズだけでお腹は痩せる?

ここはかなり誤解されやすい部分です。

バキュームだけで腹部の脂肪が落ちるとは考えにくい

バキュームでお腹をへこませていると、「腹の脂肪にも効いている」と感じるかもしれません。

しかし、筋肉を使った場所の脂肪だけが大量に燃えるわけではありません。

24人を対象にした研究では、腹筋運動を週5日、6週間行っても、腹囲、腹部皮下脂肪、体脂肪率などに有意な減少は確認されませんでした。一方で、腹筋の持久力は改善しています。

参考:The effect of abdominal exercise on abdominal fat
PubMedで研究内容を確認する

つまり、

「腹筋を鍛える」
「腹部の脂肪を減らす」

は別問題なのです。

本当にウエストを細くしたいなら体脂肪も落とす

普段の腹囲そのものを小さくしたいなら、

食事管理
全身の筋力トレーニング
ウォーキングや有酸素運動
日常の活動量

なども重要です。

バキュームは魔法の脂肪燃焼運動ではありません。

体脂肪を減らしてウエストそのものを細くし、バキュームでさらに細く見せる。

この組み合わせが現実的です。

初心者向け|バキュームポーズの正しいやり方

初心者がいきなり立った状態で深いバキュームを作ろうとすると、肩や胸まで力んで失敗しやすくなります。

まずは仰向けから始める方法がおすすめです。

1.仰向けになり膝を立てる

床やトレーニングマットに仰向けになります。

膝を曲げて足裏を床につけます。

腰を強く反らせず、肩と首の力を抜きます。

最初は片手を胸、もう片方を下腹部に置くと動きを確認しやすいです。

2.ゆっくり息を吐く

口からゆっくり息を吐きます。

一気に全部の空気を吐こうとする必要はありません。

息を吐くと、お腹は自然に少しへこみます。

まずはこの動きを利用します。

3.おへそを背中へ近づける

息を吐いた後、おへそを背骨へ近づけるイメージで腹部をさらに内側へ引き込みます。

腹筋を前へ押し出して固めるのではありません。

下腹部を体の中へ収納する感覚です。

ここで肩が上がるなら、力みすぎています。

4.3〜5秒キープする

初心者なら3〜5秒程度で十分です。

JBBFの競技資料でも5秒程度のキープが審査ポイントになっています。

最初から20秒、30秒を狙う必要はありません。

フォームが崩れた20秒より、綺麗な5秒のほうが価値があります。

5.ゆっくり戻す

腹部の力をゆっくり抜きながら通常の呼吸へ戻します。

少し休憩してから次のセットへ進みます。

初心者なら、

3〜5秒×3セット

程度から始めれば十分です。

バキュームポーズの呼吸方法

バキュームで一番混乱するのが呼吸です。

動画によって「息を止めろ」「呼吸しろ」と説明が違います。腹をへこませるだけなのに流派が誕生するあたり、人間は本当に器用です。

ポージングなら息を吐いて短時間キープする

ボディビルのバキュームとして行うなら、息を深く吐いてから腹部を引き込みます。

胸郭は高い位置を保ちます。

その状態を短い時間キープします。

苦しくなったら一度解除して構いません。

競技資料でも、長くなって苦しくなった場合はスムーズにポーズを取り直す方法が示されています。

トレーニングなら長時間の息止めは必要ない

腹横筋を意識するトレーニングとして行うなら、限界まで息を止める必要はありません。

腹部を軽く引き込んだ状態で、浅い呼吸を続ける方法もあります。

最初は特に、キープ時間より正しい腹部の動きを優先するべきです。

めまいや強い息苦しさが出るまで続ける意味はありません。

バキュームポーズができない原因

「動画みたいに肋骨の下がへこまない」

これは初心者なら珍しくありません。

息を十分に吐いていない

肺に空気が多く残ったままでは、腹部を深く引き込みにくくなります。

まず息をゆっくり吐きます。

その後に腹部を引き込みます。

順番が重要です。

腹直筋に力を入れすぎている

シックスパックを見せるように腹直筋を固めると、バキュームとは別のポーズになります。

JBBFの資料でも、バキュームでは腹直筋を収縮させないことが示されています。

お腹を「固める」のではなく、「内側へ引き込む」と考えると分かりやすいです。

背中を丸めすぎている

背中を丸めれば、お腹は簡単にへこんで見えます。

しかし、それでは綺麗なバキュームになりません。

反対に腰を大きく反らすのも避けます。

胸と骨盤の位置を大きく変えず、腹部だけを引き込む意識が重要です。

いきなり立って練習している

立位は意外と難しいです。

できない場合は、

仰向け
四つばい
座位
立位

の順番で練習すると感覚をつかみやすくなります。

バキュームを綺麗に見せるためのポイント

競技や写真でバキュームを綺麗に見せたいなら、「お腹をへこませる」だけでは足りません。

胸を高く保つ

ウエストをへこませても、猫背になれば上半身全体が小さく見えてしまいます。

胸は高く保ちます。

腹部だけを内側へ引き込む形が理想です。

広背筋を鍛える

バキュームの見た目は、ウエストだけで決まりません。

背中が広ければ、同じウエストサイズでも細く見えます。

そこで、

ラットプルダウン
懸垂
シーテッドロウ
ワンハンドロウ

などで広背筋を鍛える価値があります。

「細いウエストを作る」だけでなく、ウエストを相対的に細く見せる体を作るという考え方です。

肩を鍛える

三角筋、特にサイド部分が発達すると上半身の横幅が広がります。

サイドレイズなどを取り入れると、逆三角形のシルエットが強くなります。

バキューム単体より、背中と肩をセットで考えたほうが見た目は大きく変わります。

鏡だけでなく動画で確認する

自分では深くできていると思っても、正面から見ると意外と浅いことがあります。

スマートフォンを固定し、

正面
斜め前
横

から撮影すると改善点が分かります。

特に確認したいのは、

肩が上がっていないか
猫背になっていないか
腰を反らしすぎていないか
腹直筋を固めていないか
胸が落ちていないか

という部分です。

バキュームポーズを行う頻度は?

絶対的な回数はありません。

「毎日100回やれば最速でウエストが細くなる」というような決まりもありません。

数字を大きくすれば効きそうに見えるのは、筋トレ界隈で昔から続く妙な伝統です。

初心者なら週3〜5日程度で十分

初心者なら、

3〜5秒×3セット

程度から始めます。

週3〜5日程度練習し、慣れてきたら5〜10秒へ伸ばしていけば十分です。

ただし、この回数は医学的な絶対基準ではありません。

時間を伸ばすことより、正しい動きを再現できることを優先します。

食後すぐは避ける

食後すぐは胃に食べ物が入っています。

その状態で腹部を強く引き込めば、不快感が出ることがあります。

朝食前や、食事からある程度時間が経った後のほうが練習しやすいでしょう。

ただし、「空腹時にやれば脂肪が大量に燃える」という意味ではありません。

バキュームポーズを行うときの注意点

バキュームは器具も必要なく、比較的手軽な運動です。

だからこそ、無理をする必要はありません。

長時間息を止めない

長く息を止めれば効果が高くなるわけではありません。

めまい、胸の痛み、強い息苦しさなどを感じた場合はすぐに中止し、普通の呼吸へ戻します。

体調が悪い日は休む

発熱、腹痛、吐き気、強い疲労などがある日に行う必要はありません。

また、妊娠中、腹部の手術後、心臓や呼吸器などの病気で治療中の場合は、強い息止めや腹圧をかける運動を自己判断で行わず、医師や理学療法士などへ確認するべきです。

健康を削ってまで綺麗なバキュームを作る意味はありません。

まとめ|バキュームポーズは「痩せる裏技」ではなく腹部を操る技術

バキュームポーズは、お腹をへこませるだけの単純な運動に見えます。

しかし実際には、呼吸、腹横筋、胸郭、姿勢を同時にコントロールする技術です。

初心者は、まず仰向けになり、

息をゆっくり吐く
おへそを背中側へ引き込む
3〜5秒キープする
ゆっくり戻す

という基本から始めるとよいでしょう。

また、バキュームだけで腹部の脂肪が消えるわけではありません。

本当にウエストを細くしたいなら、食事管理や全身運動によって体脂肪を減らすことも必要です。

そのうえで広背筋や肩を鍛え、バキュームを使ってウエストをさらに細く見せる。

私は、この使い方こそバキュームの強さだと考えています。

地味な練習ですが、ボディビルやフィジークで体を綺麗に見せたい人には十分に練習する価値があります。

筋肉を増やすだけでは体は完成しません。

鍛えた体をどう見せるかまで含めて、体づくりなのです。

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この記事を書いた人

30代ブロガー
いろいろあって苦労したことの備忘録
少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです✨

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