堀ちえみ頚椎捻挫怪我の状態は?

タレントの堀ちえみ(51)が頸椎捻挫のため26日に生出演する予定だった毎日放送(大阪市)の情報番組「ちちんぷいぷい」を欠席することが分かった。

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堀ちえみ頚椎捻挫怪我の状態は?

所属事務所が公式サイトで発表したもので、堀は24日の夕方、東京都新宿区で乗用車を運転中、交差点を信号待ちで停車をしていた際に後続の車に追突されたもの。
堀は後方から追突された際に首に強い衝撃を受け、すぐに都内病院の救急外来で応急処置を受け、25日に改めて検査・診察を受けたところ、頸椎捻挫と診断を受け、大事を取って数日間入院する事になったという。

頸椎とむち打ち損傷

(1)頸椎とは
図17個の頸椎椎体前面
頸椎は,7個の椎骨からなるもので,脊柱の上部を構成するものです。頸椎は上部の椎骨から順番に,第1頸椎(C1)~第7頸椎(C7)と呼ばれており,各椎骨の間には,椎間板と呼ばれる円形の線維軟骨が存在し,椎体(椎骨の円柱状の部分)にかかる衝撃を吸収する役割を果たしています。
(2)むち打ち損傷とは
図27個の頸椎椎体側面
図47個の頸椎と椎骨動脈の関係
むち打ち損傷※1とは,交通事故等による外部からの衝撃により,頸部(首)がむち打ったように過度に伸縮した結果,頸部の筋肉,靭帯,椎間板等の軟部組織や骨組織が損傷することを総称した用語です。
このように,むち打ち損傷は,損傷そのものではなくその受傷機転(損傷を負うこととなった原因)を示す用語であり,病名ではありませんので,医師の診断書に「むち打ち損傷」と記載されることはなく,「頸椎捻挫・頸部捻挫・頸部損傷・頸部挫傷・外傷性頸部症候群」等と記載されるのが通常です。
交通事故後,頭・首・肩・腕・背中等の痛み,めまい・しびれ・知覚異常・倦怠感,吐き気・微熱・睡眠障害・情緒不安定等に陥り,自分の診断書に前述のような病名が記載されている方は,いわゆるむち打ち損傷を受けたものということができます。
むち打ち損傷と入通院慰謝料では,むち打ち損傷を受けた方が損害賠償を考える際に,他の症状にかかっている方とは異なって特に気をつけなければならない,むち打ち損傷ならではの点について説明していきます。

※1 むち打ち損傷は,医学的には,その病態から以下の5型に分類されるのが一般的です。

1 頸椎捻挫型

頸部の筋線維,前後縦靭帯,椎弓間靭帯,棘間靭帯,椎間関節包等の軟部組織が過度に伸びたり断裂したことによって生ずるものです。むち打ち損傷の70%以上がこの類型といわれています。
症状としては,首回りや後頭部,肩部の痛みや頸椎の運動制限等が生じます。

2 神経根症状型
図27個の頸椎椎体側面
神経根症状型は文字通り神経根の圧迫を原因として症状が発生するものです。症状としては,圧迫されている神経が支配する領域における知覚障害の他,放散痛,疼痛等が生じるとされています。この症状が出ている場合には,分節性知覚異常,深部反射の減弱,筋力低下の他スパーリングテスト,ジャクソンテスト等の神経根症状誘発テストでの陽性反応が認められます。
3 バレー・リュー症状型

頸部交感神経の過緊張や椎骨動脈の循環障害等の影響で発生するといわれている症状ですが,はっきりとした原因は未だ解明されておりません。症状としては,めまい,耳鳴り,頭痛,記憶障害,倦怠感,吐き気等が生じ,慢性化する傾向にあるといわれています。

4 根症状+バレー・リュー型:2+3

神経根症状型の症状とともにバレー・リュー症状型の症状も生じるものです。

5 脊髄症状型

脊髄症状型は,脊髄本体が損傷されることを原因として症状が発生するものです。症状としては手足の知覚,運動障害が生じます。事故に遭われる以前から,加齢等を原因として脊柱管が狭くなっていた方や,頸椎後縦靭帯骨化症や頸椎症などによって,脊髄の圧迫を受けていた方などは,交通事故の衝撃によって,この症状を発症することがあります。この脊髄の損傷は,脱臼や骨折がなくても生じることから「非骨傷性頸髄損傷」といわれています。ただし,この類型は,現在は脊髄損傷として考えられており,むち打ち損傷の類型としては考えられておりません。
参照:

文章中に挿入した画像は,下記の書籍より転載しています。

改訂新版「むち打ち症」はこれで治る!(2006年発行)
――誰も教えてくれなかった「脳脊髄液減少症」がわかる本――
発行:日本医療企画
編著者:中井宏(脳脊髄液減少症患者・家族支援協会代表理事)
総監修者:篠永正道(国際医療福祉大学附属熱海病院脳神経外科教授)

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