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パソコンやスマートフォン(スマホ)のデータにクラウドサービスの契約など、ひと昔前には考えられなかった「デジタル遺品」がトラブルを巻き起こしている。
ロックが掛けられていてファイルが開かない、よくわからないといった理由で放置したことでオンライン上の投資や貯蓄が消えることがある。
パソコンを開いてみたら思わぬ「負の遺産」が出てくることもある。
エンディングノート準備の時の注意点!現代のネット社会について
オンラインの銀行や証券会社の多くは、図のような手順で相続手続きを行う。
死亡の連絡と同時に口座の取引は制限され、実質的には口座凍結となることを知っておこう
へそくりのつもりが負債に
例えば、夫が内緒で投資していたFX(外国為替証拠金取引)が、気付いたときには大暴落していた。
家族の死に直面したとき、まず探すのは不動産や貯金通帳といったリアルな資産。
デジタル機器にまでは気が回らない。
気になったとしても、オンラインの預貯金、投資、商取引などは紙の書類がないことも多く、ロックが掛かっていれば後回しだ。
預貯金であれば、後で気付いても価値は変わらないが、投資や仮想通貨となれば話は別。数時間の処理の遅れが大きな損失となることもある。
例えばFXは、資金の最大25倍まで取引が可能だ。
大もうけにもなれば大損失にもなり得る。
そのためにマージンコールやロスカットといった安全策もあるのだが、連絡が取れなかったり、急な相場変動があったりすると、適切な対応ができない。
また、仮想通貨の場合、故人の死亡時の評価額で相続税が課されるため、急いで取引を停止したいところだが、ウォレットの場所とパスワードを知らないと手も足も出ない。すぐ停止したいからと故人のアカウントでアクセスするのは「不正アクセス禁止法」に触れるので厄介だ。
日常の買い物はその場で済むが、ネットでのオークションやショッピングは死後も継続し、遺族を困らせることがある(イラスト:森マサコ)
■取引は継承不可、疑わしきは即電話が基本
金融関係のオンライン口座は、継承できないのが一般的。
本人の死亡が判明すると口座は凍結され、遺族はその時点で精算した残金を受け取ることしかできない。
連絡は電話一本で済むので、早いほうがよい。
口座番号などがわからなくても探してくれるので、疑わしきはまず電話だ。
一方、デジタル終活をするならば、せっかくの遺産を減らさないためにも、オンライン投資などでどこと取引があるかくらいは書き残そう。
万一のとき、面倒な手続きがないかも確認しておきたい。
オンライン取引といえば、忘れがちなのがオークションやフリマサービス。
購入したものが死後に届いて驚くくらいならまだよいが、売ったのに未発送の商品があれば問題となる。
商品を売買するウェブサービスでは、アカウントの継承はできず、売買で得たポイントなどは消滅するのが一般的。
アカウントは閉じるしかないが、取引中だとそれすらできない。
遺族を困らせないためには、使用中のサービス名くらいは書き残して、事務局に相談するよう指示しておこう。
■エンディングノートは「紙」が一番
中身が見えないだけに、放置されがちなデジタル機器。
伝えたいことは、やはり紙に残すのが一番。
特にスマホは、業者でもロック解除が難しいので、パスワードは必ず書き残そう。
投資や有料サービスなど、解約が必要なサービスもリストアップしておこう。
これもネットの弊害と言えるかもしれない。
仮想通貨人気もあり、こうゆう隠れ資産がこれからは増えていきそうだ。
実際、未利用の預貯金が日本だけには900億もの金が眠っているとされる。
現在はこのようなお金のサルベージをしようと政府は躍起になっているがこれからは誰のものかよくわからないネットの金が色々な所に遺産として残る可能性が高い。
自分の家族に関わるものはしっかりと遺書やエンディングノートに書き込んで負債とならないようしておきたいものだし、こう言った所にも世界的な規模でメスを入れていく必要があると考えられる。
そのうち、国というものがなくなるかもしれない・・・
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