こんにちはTacです。
資産にも種類があります。
今の時期だと償却資産の申告時期ですね。
ということで、一括,少額減価償却資産・固定資産違いについて
固定資産処理で変わる会計・税務処理
事業用の固定資産(以後「固定資産」といいます)を購入した場合、金額によってどのように会計処理するかを選ぶことができます。
貸借対照表、損益計算書、税金計算にどのように影響するのか?
覚えておきたい3つの資産
当記事では「固定資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」の3つの資産について解説していきます。
「税務の視点」では税金計算上どのように扱われるか、ということを見ていきます。
固定資産
固定資産として処理する場合、「会計」では貸借対照表の資産の部に記載し、減価償却という形で少しずつ費用。
例外を除き、「会計」で処理したそのままの金額が「税務」でも使用されます。
一括償却資産
「一括償却資産」とは、固定資産のような資産の種類や内容に関わらず、「会計」では全額費用とするか、資産の部に記載して3年で均等に減価償却するかを選択します。
なお、固定資産と違い、何月に購入しても減価償却費は月割りせず、3分の1の額が使えます。
一括償却資産の仕訳 – 3年で均等に計上
取得価額が10万円以上~20万円未満のものは、「一括償却資産」として処理することもできます。 先ほどのように「減価償却資産」とするか、もしくは下記の方法で「一括償却資産」とするか、 納税者が自由に選択できます。(青色申告者は、少額減価償却資産の特例も選択できます。)
「一括償却資産」の場合は、ものを買った日にちやその物品の法定耐用年数に関係なく、 3年間で経費処理をします。
15万円のパソコンを2019年3月15日に購入してすぐ使い始めた場合
まずは購入日で資産に計上します。 勘定科目は「一括償却資産」を利用します。会計ソフトに用意されていない場合は、資産の項目に「一括償却資産」の勘定科目を作りましょう。
日時 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
2019年3月15日 | 一括償却資産 150,000 | 現金 150,000 | パソコン |
資産が15万円分増えて、現金が15万円減ったという仕訳ですね。
その後、1年目5万円、2年目5万円、3年目5万円と、均等に減価償却費として経費計上していきます。 3月に購入して使い始めていますが、その月に関係なく3年で均等に償却します。
日時 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
2019年12月31日 | 減価償却費 50,000 | 一括償却資産 50,000 | パソコンの一括償却 |
2019年の減価償却費として5万円が計上され、資産価値が5万円減ったという仕訳です。
2020年、2021年も同じ処理をし、きっかり3年で全額償却します。 一括償却資産の場合は、備忘価額1円を残さず処理します。 つまり、この場合は以下のようになります。1年目の使用月数は10ヶ月ですが、これに関係なく3年で均等に処理できるので、計算も簡単です。
減価償却費 | 使用月数 | |
---|---|---|
2019年 | 50,000 | 10ヶ月 |
2020年 | 50,000 | 12ヶ月 |
2021年 | 50,000 | 12ヶ月 |
一括償却資産にした場合は、固定資産税の対象にならないというメリットもあります。
他2つの方法では、購入した資産が固定資産税の対象となります。
少額減価償却資産
「少額減価償却資産」は「会計」「税務」ともに、購入した年度に全額経費にできるもの。
金額による処理の違い
どの資産が有利か?
ポイントは、経費を抑えて利益を出したいか、目先の税金を安くしたいか、です。
全ての状況に当てはまるわけではありませんが、おおむね以下のようにまとめることができます。
・10万円未満
税金をおさえるなら費用処理です。
利益を出したい場合は、「一括償却資産」か固定資産としても構いませんが、固定資産台帳管理の手間と、税金計算上の費用を数年間先延ばしにすることになります。
・10万円以上20万円未満
税金をおさえるなら、
利益を出すなら固定資産処理です。
・20万円以上30万円未満
税金をおさえたい中小事業者の方は、「少額減価償却資産」を選びます。
それ以外の場合は、固定資産とします。
・30万円以上
固定資産として処理します。
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