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一万円札が消える?いつ?なぜ?
一万円札が消える?いつ?なぜ?
2017年秋頃に突如、経済メディアを中心にわき起こった「高額紙幣廃止論」。
しかし、ここに来て、政府内でも検討が始まったという情報が!
その真偽と実施の可能性、そして議論の裏にある目論見とは!?
日本は高額紙幣を廃止すべきである。
そんな主張が、秋頃から海外から相次いでいる。
口火を切ったのはマクロ経済学の大家で米ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授。自著で、5~7年かけて1万円札と5000円札を廃止することで、「レスキャッシュ社会(現金割合の少ない社会)」を実現することを日本に提案。
また、元イングランド銀行金融政策委員のウィレム・ブイター氏も、『日経新聞』(2017年11月20日付)でロゴフ氏に賛同しつつ、高額紙幣を廃止し、半ば強制的に銀行に預金させることで日銀による集中管理型デジタル通貨に移行すべきと説いた。
高額紙幣の廃止は国際的にも進んでいる。
まず’14年に1万シンガポールドル(約83万円)紙幣の発行が停止。
そして’16年11月にインドが1000ルピー(約1700円)紙幣と500ルピー紙幣を廃止。
インドの場合、同紙幣の保有者は4週間以内に別の紙幣に交換するか、預金するかのいずれかを迫られた。
米国やカナダ、オーストラリアも、高額紙幣の廃止を検討している。
これらの国々が高額紙幣を廃止する第一の目的
資産隠しによる徴税逃れやマネーロンダリングの防止。
最高額紙幣の額面が小さくなればなるほど、持ち運びや隠匿が難しくなるから。
インドでは一定の効果が出ている。
こうしたなか、日本国内でもいよいよ高額紙幣の廃止に関する議論がスタートした。
インドでの成功例を受け、日本でも1万円札と5000円札を7年後をメドに廃止する検討チームが日銀内で立ち上がった。
ドルやユーロとも歩調を合わせるという流れらしい。
共通報告基準(CRS)による預金口座情報の自動交換を始め、国際社会では租税回避やマネーロンダリング防止に向けた連携が近年、強化されているが、高額紙幣廃止もその一環だと考えられる。
日銀は「通貨の発行については財務省の管轄になる」(広報課)と回答。
一方、財務省国庫課は「高額紙幣の廃止に関してまったく検討しておらず、将来的な廃止も考えていない」と否定。
まだ、話題として上がった程度で実現には時間がかかりそうだ。
もし実現すれば?
マイナス金利政策により、日本のタンス預金は50兆円にまで膨れ上がっているといわれている。
1万円札と5000円札が廃止されれば、資産を現金で保有する人は確実に減る。
そうなれば、タンス預金の一部は市中に流れ、景気浮揚に繋がる可能性がある。
また、高額紙幣と入れ替わる形で電子マネーが普及すれば、小銭の受け渡しが面倒だった少額商品の消費も喚起されるのではと推察されている。
500ユーロ札や100米ドル札は、実際に使おうとすると断られるか偽札でないかどうかじっくり吟味されるので、日常生活ではほとんど使われていない。
なので、廃止しても反対する人は少ない。
しかし、日本で日常的に使用されている1万円を突然なくすとなれば話は別。
大きな反発が予想される。
まだまだ現金主義の日本では『結婚式のご祝儀はどうするんだ』といった話も出てくるだろう。
財産権との兼ね合いもあるのでインドのような強引な方法も難しいではというのが見解として大きい。
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