Intel(R) Wi-Fi 6E AX211 160MHzは有線LANと排他利用?Z790マザーボードとの相性と注意点を徹底解説

Z790マザーボードを導入して最新のハイエンドPC環境を構築しようとするユーザーにとって、Wi-Fi 6E(AX211 160MHz)の搭載は大きな魅力の一つです。しかし、ネット上では「Wi-Fi 6E AX211は有線LANと排他になるのでは?」という疑問や不安の声も散見されます。この記事では、Intel(R) Wi-Fi 6E AX211の仕様と、Z790マザーボードにおけるLANポートとの排他関係の有無、設定のポイントまで、徹底的に解説します。


目次

Intel(R) Wi-Fi 6E AX211 160MHzとは?

Intel Wi-Fi 6E AX211は、6GHz帯域にも対応した次世代無線LANモジュールです。最大2.4Gbpsの転送速度に対応しており、従来のWi-Fi 6(2.4GHz/5GHz)に加え、6GHz帯を使うことで混雑を回避し、低遅延・高速通信が可能になります。また、Bluetooth 5.3にも対応し、マルチデバイス環境にも最適です。

主なスペック:

  • 規格: IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6E)
  • 帯域: 2.4GHz / 5GHz / 6GHz
  • 最大速度: 最大2.4Gbps(160MHzチャンネル幅対応)
  • Bluetooth: 5.3
  • 接続方式: CNVi(Intel独自規格)

「LAN排他」の誤解とは?Wi-Fiと有線LANは同時使用できるのか

よくネットで見られる「Wi-Fi 6E AX211は有線LANと排他なのでは?」という情報は、一部誤解に基づいています。結論から言えば、Wi-Fiと有線LANは同時に使用可能です。ただし、一部マザーボードやBIOS設定、Windowsのネットワーク優先順位によって、挙動が変わる場合があるため、注意が必要です。

排他とは「物理的に使えない」の意味ではない

Z790チップセット搭載マザーボードでは、多くの場合、Intel LAN(I225-VやI226-V)とIntel AX211が両方搭載されており、ハードウェア的には同時利用が可能です。排他とは、たとえば「同時に使ってもシステム上の通信は片方に優先される」などのソフトウェア的な競合を指すケースが多いです。


Z790マザーボードとAX211の接続構成に見る注意点

Z790マザーボードにはさまざまな構成があり、Wi-Fi 6Eを搭載しているモデルもあれば、M.2 Key-Eスロットを使ってユーザーがAX211を追加する構成もあります。ここでは、Z790におけるWi-FiモジュールとLANポートの関連性を見ていきます。

Intel CNViとZ790の関係

AX211はIntelのCNVi(Connectivity Integration)対応の無線LANで、これはZ790チップセットと連携して機能する仕様です。そのため、Z790でCNViをサポートしていない場合、AX211が認識されないこともあります。この点は、マザーボードの仕様表で「CNViサポート」と記載があるか確認してください。


同時接続の設定:Wi-FiとLANを併用するには

Wi-Fiと有線LANを同時に有効にするには、以下の設定がポイントです。

BIOS設定

一部のマザーボードでは、Wi-Fi機能がBIOSレベルで無効になっていることがあります。BIOSで以下を確認・設定しましょう:

  • Onboard Wi-Fi: Enabled
  • CNVi Support: Enabled

Windows側のネットワーク優先順位を調整

Windowsは、ネットワークアダプタに優先順位を付けて通信を制御します。有線LANが優先される設定がデフォルトのため、Wi-Fiが「使われていないように見える」場合もあります。

優先順位を確認・変更する手順(Windows 11):

  1. コントロールパネル → ネットワークと共有センター
  2. 左メニュー「アダプターの設定の変更」
  3. [Alt]キー → 「詳細設定」→「詳細設定」内の順番を調整
  4. Wi-Fiを上位にすることで、Wi-Fi通信を優先させられる

ゲーミング・配信環境ではどちらを使うべきか?

Wi-Fi 6Eは高速・低遅延な通信が可能とはいえ、有線LANの安定性にはまだ一歩及びません。特にFPSや格闘ゲームなどのオンライン対戦、またTwitchやYouTubeでの配信を行う場合は、有線LANが推奨されます。

しかし、Wi-Fi環境が整っている場合や、設置場所の関係で有線が困難な場合は、Wi-Fi 6E AX211でも十分なパフォーマンスを発揮可能です。


AX211を活かすZ790おすすめマザーボード3選

以下は、AX211を最大限活用できるZ790マザーボードの一例です:

1. ASUS ROG STRIX Z790-E GAMING WIFI

  • Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.3対応
  • 高品質な電源設計と冷却機能
  • 2.5Gbps LAN搭載でWi-Fiと有線のどちらも高性能

2. MSI MPG Z790 CARBON WIFI

  • AX211搭載モデルあり
  • ゲーミング向けに最適化されたBIOSとネットワーク制御
  • 有線LANはIntel I225-V 2.5Gbps

3. GIGABYTE Z790 AORUS MASTER

  • 超高耐久設計+Wi-Fi 6Eモジュール内蔵
  • デュアルネットワーク(Wi-Fi + LAN)活用を前提とした設計

まとめ:排他ではないが設定に注意

Intel(R) Wi-Fi 6E AX211 160MHzは、Z790マザーボードにおいて有線LANと排他的ではなく、同時使用可能です。しかし、設定やネットワーク優先順位により、「どちらかしか機能しない」と誤解されることがあります。

安心してWi-FiとLANの両方を活用するためには、BIOSとOSの設定確認を怠らず、自分の用途に合った構成を選ぶことが重要です。


より快適で高速な通信環境を求めるなら、Z790 × AX211の組み合わせは非常に強力な選択肢となります。今後の構築や購入の参考になれば幸いです。

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