視力矯正手術として注目されるICL(眼内コンタクトレンズ)とレーシック。どちらもメガネやコンタクトレンズに頼らない生活を目指す方法ですが、仕組みや適応条件、費用に大きな違いがあります。この記事では、ICLとレーシックの特徴やそれぞれのメリット・デメリット、費用の目安について詳しく解説します。どちらを選ぶべきか悩んでいる方の参考になる内容です。
目次
ICLとレーシックの基本的な違い
- ICL(眼内コンタクトレンズ)とは
ICLは、眼内に小さなレンズを挿入する視力矯正手術です。このレンズは、天然の水晶体の前または後ろに配置され、視力を補正します。手術は不可逆的な変更を伴わず、将来的にレンズを取り外すことも可能です。 - レーシック(LASIK)とは
レーシックは、エキシマレーザーを使用して角膜の形状を変え、視力を矯正する手術です。角膜を削ることで光の屈折を調整し、近視や乱視を改善します。
ICLとレーシックの特徴を比較
- 手術方法
- ICL: 角膜を削らず、眼内にレンズを挿入。元に戻せるため可逆性が高い。
- レーシック: 角膜を削ることで矯正を行うため、可逆性はない。
- 適応範囲
- ICL: 重度の近視(-10D以上)や薄い角膜の人でも適応可能。
- レーシック: 中程度までの近視(-6D程度)が適応範囲。角膜が薄い場合は不適応になることがある。
- 術後の安定性
- ICL: 角膜を削らないため、術後の乾燥症状が少なく、視力が安定しやすい。
- レーシック: 角膜を削る影響でドライアイや視力の変動が起こる可能性がある。
- 安全性
- ICL: 可逆性が高く、取り外しが可能。感染症や眼内炎のリスクがあるものの、医師の指導に従えば安全性は高い。
- レーシック: 長期的な角膜の安定性に課題が残る場合があり、ドライアイやハロー(夜間の光のにじみ)などの副作用が見られることもある。
- 回復期間
- ICL: 数日で視力が安定する。手術後は軽い制限があるが、日常生活には早く戻れる。
- レーシック: 術後数時間で視力が回復するが、完全に安定するまで1~3か月程度かかる場合がある。
費用の違い:ICLとレーシックはどれくらいかかる?
- ICLの費用
ICLの手術費用は、1眼あたり40万~60万円が一般的です。両眼で80万~120万円程度かかるため、レーシックよりも高額な選択肢となります。しかし、重度の近視や角膜が薄い場合でも適応できるため、適応範囲の広さが特徴です。また、医療費控除の対象になる場合があるため、費用負担を軽減できる可能性もあります。 - レーシックの費用
レーシックの費用は、1眼あたり15万~25万円程度が相場です。両眼で30万~50万円程度で済むため、ICLに比べて費用面では手軽です。ただし、病院や使用する機器によって価格が異なるため、事前に確認することが大切です。
ICLとレーシックのメリット・デメリット
- ICLのメリット
- 重度近視や角膜が薄い人でも手術可能。
- 角膜を削らないため、将来的に取り外しができる。
- ドライアイのリスクが少ない。
- ICLのデメリット
- 費用が高額。
- 手術時に眼内炎や感染症のリスクがある。
- レンズが汚れたり、白内障が進行するリスクがある。
- レーシックのメリット
- 比較的安価で広く普及している。
- 手術が短時間で、術後の回復も早い。
- 病院の選択肢が多く、手軽に受けられる。
- レーシックのデメリット
- 重度の近視や角膜の薄い人には不適応。
- 角膜を削るため、不可逆的な手術となる。
- ドライアイや夜間視力障害(ハロー・グレア)のリスクがある。
どちらを選ぶべき?ICLとレーシックの選び方
- ICLが向いている人
- 重度の近視や乱視を持っている人。
- 角膜が薄くてレーシックが適応しない人。
- ドライアイや角膜への影響を最小限に抑えたい人。
- レーシックが向いている人
- 軽度から中程度の近視や乱視の人。
- 比較的費用を抑えて視力矯正をしたい人。
- 長期的な結果を気にしない人。
まとめ:ICLとレーシックの違いを理解して最適な選択を
ICLとレーシックは、それぞれメリットとデメリットが明確に異なります。費用や手術方法、適応範囲を理解した上で、自分の目の状態やライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。また、信頼できる眼科医に相談し、自分に最適な治療法を見つけることが成功の鍵となります。
視力矯正手術を検討している方は、しっかり情報収集を行い、後悔しない選択を目指しましょう!
コメント