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【2026年最新】「税収が足りない」は本当か?日本財政の“嘘”と真実を数字で暴く

「税収が足りないから増税するしかない」

政治家や官僚から、何度この言葉を聞かされてきただろうか。税収が不足しているなら、国民がさらに負担するしかない。そう言われると、多くの人は仕方がないと思ってしまう。

しかし、本当にそうなのか?

2025年度の一般会計税収は約84.2兆円となり、前年度より約9兆円も増えた。それでも政府は「財源が足りない」と言い続けている。税収が過去最高水準まで増えても足りないなら、一体いくら集めれば足りるのだろうか。

私は、日本の財政について語られる「税収不足」という言葉は、半分は本当で、半分は国民を納得させるための便利な説明だと考えている。

日本政府には無限にお金を使える魔法の財布などない。一方で、国の財政を一般家庭の家計簿と同じように説明するのも明らかに無理がある。

この違いを理解しないまま増税だけを受け入れるのは危険だ。数字を見ながら、日本財政の“嘘”と真実を暴いていく。

目次

「税収が足りない」とは、どういう意味なのか

2026年度予算は税収だけでは足りていない

まず、政府の予算をそのまま見ると、「税収が足りない」という説明は間違いではない。

2026年度の一般会計予算は、歳出総額が約122.3兆円である。それに対して、税収は約83.7兆円しかない。その他収入を入れても足りないため、約29.6兆円を国債発行で補う計画になっている。

つまり、予算上は歳出の約24%を借金に頼っている。ここだけ見れば「税収だけでは支出を賄えない」という主張は事実だ。

ただし、ここで注意したい。

「税収だけでは足りない」と「国にお金がない」は、同じ意味ではない。

政府は税収だけで支出しているわけではなく、国債も発行している。毎年、税収を超える予算を組みながら国の制度は動き続けている。それなのに、増税の話になると突然「家計と同じで、収入以上には使えない」という説明が始まる。

かなり都合のよい家計簿である。

税収は実際には増えている

「少子高齢化で税収が減っている」と思っている人も多い。しかし、少なくとも最近の税収は減るどころか大きく増えている。

2025年度の一般会計税収は約84.2兆円だった。2024年度の約75.2兆円から約12%増えている。

主な税収は次のとおりだ。

所得税は約25.3兆円、法人税は約21.7兆円、消費税は約26兆円となった。特に法人税は前年度より約3.8兆円増えている。所得税も約4兆円増えた。

物価上昇や賃金上昇、企業利益の拡大が起きれば、名目上の所得や売上も増える。その結果、所得税、法人税、消費税も増えやすくなる。

つまり、日本は「税収が減り続けている国」ではない。

税収が増えているのに支出も増え続けているため、結果として足りなくなっているのだ。この点を無視して「税収不足だから増税」とだけ説明するのは、さすがに雑すぎる。

日本財政で語られる3つの“嘘”

「国の財政は家庭の家計と同じ」は嘘

政府がよく使う説明に、「国も家庭と同じで、借金を増やし続けることはできない」というものがある。

しかし、政府と家庭には大きな違いがある。

家庭は円を発行できない。税金を集める権限もない。国債を発行して金融市場から大規模に資金を調達することもできない。

一方、日本政府は円建て国債を発行できる。日本銀行は金融政策の一環として、市場から国債を買い入れることもできる。

もちろん、政府が好き勝手に紙幣を発行して使ってよいという話ではない。インフレ、金利上昇、円安、市場の信頼低下といった制限はある。

それでも、「給料が30万円の家庭が40万円使えば破綻する」という話を、そのまま日本政府に当てはめることはできない。

国と家庭を同じものとして説明するのは、分かりやすいのではなく、単に重要な違いを隠しているだけだ。

「国の借金は国民一人あたり○万円」はミスリード

日本の国債や借入金などの残高は、2026年3月末で約1,343.8兆円となった。このうち普通国債は約1,104.3兆円である。確かに、とんでもなく大きな数字だ。

ここから人口で割り、「国民一人あたり約1,000万円の借金」と説明されることがある。

しかし、国民が政府に1,000万円を返済する義務を直接負っているわけではない。

国債は政府にとっては負債だが、国債を持つ銀行、保険会社、年金基金、個人、海外投資家などにとっては資産である。借金だけを国民に割り振り、反対側にある資産を無視するのは公平ではない。

また、国には土地、建物、貸付金、有価証券、外貨資産などもある。

財務省の「国の財務書類」によると、2024年度末の国の資産は約783.4兆円、負債は約1,483.3兆円だった。資産より負債が約699.9兆円多いため、財政状況が良好とは言えない。それでも、資産がゼロで借金だけが存在するわけではない。

「一人あたりの借金」という言葉は、不安をあおるには便利だ。しかし、財政を正しく理解する数字としては不十分だ。

「税金がなければ政府は1円も使えない」も正確ではない

現在の予算制度では、税収と国債収入などを歳入として扱い、その範囲で支出を決める。

その意味では、税金は重要な財源である。

しかし、政府が最初に国民から現金を集めなければ、一切支出できないわけではない。実際には、政府が国債を発行し、金融機関から資金を調達して支出する仕組みがある。

問題は「税収があるか、ないか」だけではない。

国内に働ける人がいるのか、工場や設備があるのか、必要な原材料やエネルギーを確保できるのかが重要になる。

お金を増やしても、商品やサービスを作る力が増えなければ物価が上がる。国民が使える物やサービスが増えないまま通貨だけ増えれば、生活は豊かにならない。

したがって、政府支出の本当の限界は、単純な税収額だけではなく、物価、生産能力、人手、金利、為替などで決まる。

日本財政が危険だという話は嘘ではない

国債残高が大きいことは事実

財政危機論に誇張が含まれているからといって、「日本はいくら借金しても問題ない」と考えるのも危険だ。

2026年3月末の国債、借入金、政府短期証券の合計は約1,343.8兆円である。前年より約20.1兆円増えた。普通国債だけでも約1,104.3兆円ある。

この規模まで債務が増えると、金利が少し上がるだけでも利払い費が増える。

日本は長い間、低金利に助けられてきた。しかし、低金利が永遠に続く保証などない。人間は永遠という言葉を簡単に使うが、経済はだいたい裏切る。

金利上昇は現実的なリスクである

2026年度予算では、国債費は約31.3兆円、そのうち利払い費は約13兆円と見込まれている。

財務省の試算では、一定の前提のもとで利払い費が2029年度に約21.6兆円まで増えるケースも示されている。

さらに、想定より金利が1%高くなった場合、2029年度の国債費は基準より約3.8兆円増える試算だ。citeturn618877view3

3.8兆円あれば、教育、子育て、防災、科学技術などに相当な予算を使える。それが過去の借金の利息に消えていく。

国債は無料のお金ではない。この点は積極財政を主張する側も認めるべきだ。

インフレと円安が財政拡大の限界になる

政府が支出を増やしすぎると、需要が供給を上回り、物価が上がる可能性がある。

2026年6月の全国消費者物価指数は、前年同月比で1.7%上昇した。生鮮食品を除く指数は1.6%上昇している。

現在の数字だけを見れば、直ちに危険なインフレという水準ではない。しかし、食料、エネルギー、家賃など生活に必要な物の値上がりは、平均値以上に家計を苦しめることがある。

財政支出を増やす場合は、単に現金を配るだけではなく、電力、住宅、物流、農業、人材育成など、供給力を増やす分野に使う必要がある。

供給力を増やさず、お金だけ配ればインフレになりやすい。積極財政にも設計が必要だ。

税金は何のために必要なのか

税金には格差を調整する役割がある

税金の目的は、政府の支出を支えることだけではない。

所得税や相続税には、所得や資産の格差が広がりすぎることを防ぐ役割がある。

利益を得た人や企業が社会の維持費をより多く負担する仕組みがなければ、富は一部に集中しやすい。富が集中しすぎれば、消費が弱くなり、経済全体も停滞する。

ただし、税率を上げれば自動的に公平になるわけではない。

低所得者にも同じ税率がかかる消費税を上げながら、富裕層や大企業に有利な制度を残せば、負担の公平性は失われる。増税の前に「誰から、どのように集めるのか」を議論するべきだ。

景気や物価を調整する役割もある

景気が過熱して需要が強すぎるときは、増税によって民間の消費や投資を抑え、インフレを落ち着かせることができる。

反対に、景気が悪く、失業や設備の余りが多いときに増税すれば、消費をさらに冷やしてしまう。

つまり、税金は一年中同じ方向に動かせばよいものではない。

景気が弱いときに「財源がないから増税する」と言い出すのは、熱が低い患者にさらに氷を載せるようなものだ。数字上の帳尻は合っても、経済を弱らせる可能性がある。

日本財政で本当に見るべき数字

借金の総額だけではなくGDP比を見る

財政を見るときは、借金の金額だけではなく、経済規模との比率を見る必要がある。

年収300万円の人の300万円の借金と、年収3,000万円の人の300万円の借金では、重さが違う。それと同じで、国の債務もGDPや税収との関係で判断するべきだ。

内閣府の2026年7月試算では、十分な経済成長が実現するケースでは、追加支出を行っても国・地方の公債等残高のGDP比は低下傾向になるとされている。

一方、成長が弱い「現状投影ケース」では、2030年度ごろから債務残高のGDP比が上昇に転じる見通しだ。

この試算が示すのは単純である。

支出を減らせば必ず財政が良くなるわけではない。成長につながる投資まで削ればGDPや税収が伸びず、かえって債務の負担が重くなる可能性がある。

金利と成長率の関係が重要になる

名目経済成長率が国債金利より高ければ、経済規模に対する債務の比率は下がりやすい。

反対に、金利が成長率を上回り続ければ、利払い負担が重くなり、債務比率も悪化しやすい。

だから日本が優先するべきなのは、増税で需要を弱らせることだけではない。

賃金上昇、生産性向上、教育、研究開発、エネルギー投資、子育て支援などを通じて、持続的な成長率を高める必要がある。

無駄な支出を削ることは必要だ。しかし、将来の成長につながる支出まで「財源がない」の一言で削るのは、自分の収入を増やすための道具を売って借金を返すようなものだ。

日本に必要なのは増税か、積極財政か

どちらか一方では解決できない

増税派は「借金が危険だから支出を減らせ」と主張する。

積極財政派は「自国通貨建てだから、もっと国債を発行できる」と主張する。

私は、どちらも一部は正しく、一部は危険だと考えている。

日本に必要なのは、何でも増税する緊縮財政でも、何にでも国債を使う無制限な財政拡大でもない。

必要なのは、支出の内容によって判断することだ。

教育、研究開発、防災、少子化対策、インフラ更新、エネルギー安全保障など、将来の生産力を高める支出には国債を使う余地がある。

一方、効果が確認できない補助金、特定業界への利益誘導、使途が不透明な基金などは厳しく見直すべきだ。

財政支出を一律に善や悪で判断するから議論がおかしくなる。重要なのは金額だけではなく、何に使い、どのような結果を出したかである。

まとめ

「税収が足りない」という言葉は、完全な嘘ではない。

2026年度予算では、約122.3兆円の支出に対して税収は約83.7兆円であり、約29.6兆円を国債に頼っている。税収だけでは予算を賄えていないのは事実だ。citeturn278278search0

しかし、「税収が足りないから国にはお金がない」「国の財政は家庭と同じ」「国民一人あたり1,000万円の借金を返さなければならない」という説明は正確ではない。

政府は国債を発行できる。国には資産もある。国債は政府の負債であると同時に、保有者の資産でもある。

一方で、国債を無限に増やしてよいわけでもない。

本当の制限は、インフレ、金利、為替、生産能力、労働力、そして市場からの信頼である。特に金利上昇による利払い費の増加は、今後の日本財政にとって大きな問題になる。

だからこそ、「財源がないから増税」だけで話を終わらせてはいけない。

税収はいくら増えたのか。支出はなぜ増えたのか。国債で何を作ったのか。経済成長や生活改善につながったのか。

そこまで確認して初めて、増税や歳出削減の必要性を判断できる。

日本財政の最大の嘘は、借金の存在そのものではない。

複雑な財政問題を「税収が足りない」の一言で終わらせ、国民に考えさせないことである。

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この記事を書いた人

30代ブロガー
いろいろあって苦労したことの備忘録
少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです✨

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