新入社員の給与明細の正しい見方

こんにちはTac^^です。

4月になりました。今年も多くの方がサラリーマン生活をスタートします。

お給料をもらうというのは嬉しいですが、特に初めて受け取る時の喜びはひとしおでしょう。

ところが、何年か働いているうちに次第にお給料をもらっても、最後に書いてある手取り金額だけしか見ないようになります。これは当然です。なぜなら実際に自分が使えるおカネがそれだからです。

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新入社員の給与明細の正しい見方

給与の「額面」と「手取り」の差額に隠された「秘密」

ところが、よく見ると額面金額と手取り金額の差は結構大きいことがわかります。

「一体どうしてこんなに引かれているんだろう?」という素朴な疑問を持ちつつも、「ま、いっか。どうせ見てもよくわからないし、引かれたものはしょうがないんだから」と、放ったらかしにしている人が多いのではないでしょうか。

実は、この「引かれている差額の中身」を知ることこそ、大事なのです。ここには、「無駄なおカネを使わなくてもよくなり、その分のおカネを貯める秘訣」がたくさん埋まっているのです。

多くの人は引かれているのは税金だと思っていますが、それだけではありません。項目としては大きく分けて「税金」と「社会保険」のふたつがあります。たしかに「税金」を納めるのは国民の義務ですし、サラリーマンの場合は節税しようと思っても手段は限られています。したがってこれはしょうがないのですが、社会保険については、その中身と仕組みを知っておくことで、直接我々の生活に役立つことがたくさんあります。

「社会保険」というのはその使用目的別に保険料としておカネを集める仕組みですが、給料の中から負担している保険料の項目は大きくわけて4つあります。

4つの保険料とは、以下のとおりです。

1.健康保険料

2.厚生年金保険料

3.介護保険料(40歳以上)

4.雇用保険料(一般的には失業保険料)

私たちの最大の保険会社は「国」である

保険というと、生命保険や自動車保険といった民間の保険会社のことしか頭に浮かばないかもしれませんが、実は最大の保険会社は“国”だと言ってもいいのです。

そもそも「保険」というのは保険料を負担することによって、何かあったときに経済的な負担が少なくなるようにしておくものです。

これらの社会保険はいずれも国の制度で、病気になったとき、失業したとき、年をとって働けなくなったときなどの場合に助けてくれる仕組みになっているのです。

さらに、国の保険の良いところは自分が負担する保険料に比べて受けるメリットが大きいことです。

なぜならその保険料はみなさん社員だけでなく、会社も同等またはそれ以上の金額を毎月支払ってくれているからです。

したがって、いろいろな意味で民間の保険よりも有利にできているものが多いのです。

したがって、まずはこうした国の制度を十分知ったうえでさらに足らない分があれば、自分で別途保険に入ればいいということになります。

少し順番が前後しますが、40歳以上で負担する3の介護保険料を除いた、3つをご説明します。

まず1の健康保険は在職中であればかかった医療費の3割が自己負担ですが、残りの7割はこの保険制度から出ます。

それに健康保険制度には「高額療養費制度」という仕組みがあり、いくら高額の治療費がかかっていても自分で負担する上限が決まっています。

ざっくり言えば、年収350万円なら最高でも月額6万円程度でいいのです。

だとすれば、それほどたくさん民間の医療保険に加入する必要はないでしょう。

また、4の雇用保険というのは一般的に失業保険と言われているもので、失業したときに受け取れる給付の他、キャリア形成支援として資格取得などの費用の一部を補助する教育訓練給付金という仕組みもあります。

さらに保険料が全額会社負担なので「給与明細」には出てきませんが 労災保険にも入社と同時に入りますので、業務中や通勤途上の災害による病気、ケガ、障害、死亡といった困ったことが起きたときにはおカネが支払われます。

最後に、引かれている項目のうち、2の「厚生年金保険料」というのは国の年金制度です。

1.自分が引かれている保険料と同じ金額を会社も負担して国に納めているということ

2.国の年金はどんなに長生きしても死ぬまでもらえること

前述しましたが、なにせ負担する保険料の半分は会社が負担しているわけですから、コストパフォーマンスは決して悪くないのです。

無駄な保険に入るよりも、貯蓄に回すのが賢い選択

ということで、サラリーマンは入社と同時にこれらの保険制度に自動的に加入し、人生のいろいろな場面、特に病気や入院・失業といった不遇なときや年を取って将来働けなくなったときにサポートを受けられる仕組みが整っています。

これらの制度を何も知らないために無駄な保険に入ってしまうぐらいなら、そのおカネを貯蓄に回したほうがよほど将来頼りになります。

何しろ、おカネは目的を決めなくても貯めておけば、使いみちは後で自由に決められるからです。これがおカネの良いところです。

若いうちから資産形成にはしっかり取り組むべきだと思いますが、国の保険でカバーされる部分をまず考えるべきです。

そのうえで、それだけでは足らない部分を会社の制度や自分の貯蓄などで補っていく、これが賢いサラリーマンの資産形成法の考え方です。

そのためにも、自分の給与明細を見直し、どんなメリットがあるのかを考えることが大切です。さらにサラリーマンの多くはこうした「国の制度」に加えて「会社の制度」があります。

会社の制度の多くは福利厚生制度の一環として会社が社員のために資金を出して運営しているものも多いので、かなり有利なものもたくさんあります。

何ごとも最初が肝心です。新入社員のみなさんは初月給をもらったら、ぜひ手取り金額だけでなく引かれている項目もチェックしてください。実はその中に無駄を省いておカネが貯まるコツがあるからです。

 

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