10トンダンプ 白ナンバーと緑ナンバーの違いを徹底解説!知らないと損する運送業の基礎知識

目次

10トンダンプとは?基本的な特徴

10トンダンプは、建設現場や道路工事、産業廃棄物の運搬などで広く使われる大型ダンプカーです。最大積載量が約10トンで、大量の資材を一度に運べるため、効率的な作業を支える存在となっています。用途によっては建設会社が自社保有して使用する場合もあれば、運送会社が請け負って荷主から依頼を受けて稼働することもあります。

この10トンダンプを公道で使用する場合に必ず目にするのが「ナンバープレートの色」です。特に「白ナンバー」と「緑ナンバー」は運送業界で大きな意味を持ち、その違いを理解することは非常に重要です。

白ナンバーと緑ナンバーの基本的な違い

日本におけるナンバープレートの色は、その車両の利用目的や登録区分を示しています。10トンダンプも例外ではなく、「白ナンバー」と「緑ナンバー」では明確な区別があります。

  • 白ナンバー:自家用車両として登録されていることを意味。建設会社や個人事業主が自分の仕事で使う場合に多い。
  • 緑ナンバー:事業用車両として登録されていることを意味。荷主から依頼を受けて貨物を有償で運ぶ、いわゆる「運送業者」が使用する。

この違いは単なる色の差ではなく、道路運送法や貨物自動車運送事業法に基づいた法律上の区分です。

白ナンバー10トンダンプの特徴

白ナンバーを付けた10トンダンプは、基本的に自家用車両として利用されます。例えば、建設会社が自社の現場で発生する土砂や資材を運搬するケースが該当します。

白ナンバーでできること

  • 自社の資材や廃材の運搬
  • 自分の事業に必要な用途での使用
  • 無償での手伝いや協力(ただし利益を伴わない範囲に限る)

白ナンバーでできないこと

  • 他人から運賃を受け取って貨物を運ぶ
  • 運送業としての営利活動

つまり、白ナンバーは「自分のためだけに使うトラック」であるという点が最大の特徴です。

緑ナンバー10トンダンプの特徴

一方、緑ナンバーの10トンダンプは運送事業用の車両です。国土交通省の許可を受け、運輸支局で事業用として登録された車両に付けられます。

緑ナンバーでできること

  • 荷主から依頼を受けて有償で貨物を運ぶ
  • 複数の現場や企業の間で輸送業務を請け負う
  • 正式な運送業者として営業活動を行う

緑ナンバーで必要な条件

  • 運送業の許可(一般貨物自動車運送事業許可など)
  • 車両や運転手の管理体制(点呼・整備・労務管理)
  • 適切な保険加入(対人・対物無制限など)

緑ナンバーは「他人の荷物を運ぶプロ」としての責任と義務を負うことになります。

白ナンバーで有償運送は違法?

よくある誤解として「白ナンバーでも知人や会社からの依頼なら有償で運んでいいのでは?」というものがあります。しかし、これは道路運送法違反となる可能性が高く、いわゆる「白トラ行為」と呼ばれています。

白トラ行為は、正規の緑ナンバー業者が守っている安全管理や保険制度を無視して利益を得る行為のため、行政からの処分対象になります。違反が発覚した場合、事業停止や罰金、最悪の場合は懲役刑となることもあります。

白ナンバーと緑ナンバーで異なる保険制度

保険の面でも白ナンバーと緑ナンバーでは違いがあります。

  • 白ナンバー:自家用車両保険や任意保険に加入。業務範囲は限定的。
  • 緑ナンバー:貨物自動車運送事業者専用の保険に加入義務。対人・対物賠償の無制限が基本。

もし事故を起こした場合、白ナンバーでは補償されないケースもあるため、営利目的での運送を行うなら必ず緑ナンバーにする必要があります。

運送業を始めたい場合は緑ナンバーが必須

もし「自分で10トンダンプを使って運送業を始めたい」と考えるなら、必ず緑ナンバーを取得しなければなりません。

緑ナンバーを取得する流れ

  1. 一般貨物自動車運送事業の許可申請
  2. 車両の台数や営業所の要件を満たす
  3. 運行管理者・整備管理者の選任
  4. 保険加入と運行管理体制の整備
  5. 許可後に緑ナンバーを交付

このように手続きは複雑ですが、正式な運送業を営む上で避けては通れません。

白ナンバーと緑ナンバーの費用面の違い

10トンダンプは車両そのものが高額ですが、ナンバーの区分によって維持費や経費も変わってきます。

  • 白ナンバー:税金や保険料は比較的低め。ただし自家用に限られるため、収益化はできない。
  • 緑ナンバー:保険や安全管理にかかる費用は高いが、業務として収益を上げられる。

つまり「コストは緑ナンバーの方が高いが、利益を生む手段になる」という構図です。

違反した場合のリスク

もし白ナンバーで有償運送を行った場合、行政処分だけでなく社会的信用の失墜も避けられません。元請けから契約解除されることも多く、事業の継続自体が困難になります。

また、事故を起こした場合には保険が降りず、数千万から億単位の損害賠償を個人で負担しなければならないケースもあります。これは経営にとって致命的です。

まとめ

10トンダンプにおける白ナンバーと緑ナンバーの違いは、単なる色の差ではなく「自家用か事業用か」という大きな区分です。

  • 白ナンバーは自社用、自分のために使うダンプ
  • 緑ナンバーは運送事業用、他人の荷物を有償で運ぶダンプ

もし将来的に運送業を始めたいなら、必ず緑ナンバーを取得する必要があります。違反して白ナンバーで運送業を営めば重い処罰が科せられるため、正しい理解が不可欠です。

「知らなかった」では済まされないルールだからこそ、10トンダンプを扱う人はこの違いをしっかり押さえておきましょう。


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