こんにちはTac^^です。
人が生きる上でおよそ1/3の時間を費やすという「睡眠」は、不足すると健康に悪影響を及ぼすほど重要で、昼寝をすると記憶力や生産性が上がるという報告もあります。
しかし、いざ横になって目を閉じてもなかなかうまく寝付けないことも。
そんな時に役立ちそうな、第二次世界大戦中にアメリカ海軍によって研究・開発された「2分以内に眠りにつく方法」が、健康や生活についての情報を扱うブログThe Art of Manlinessで紹介されています。
参照:https://gunosy.com/articles/RVGcz
眠れない寝る方法2分で眠りにつく必見
第二次世界大戦中、アメリカ海軍のパイロットの多くが、戦闘から受けるプレッシャーとストレスによって衰弱していました。
その結果「友軍機を誤って撃墜する」「本来なら回避可能な状況で撃墜される」などの事例が多く報告され、アメリカ海軍はパイロットたちのストレスを緩和させる必要性に迫られました。
そこでアメリカ海軍は、バド・ウィンター氏ら研究者を招き、パイロットをリラックスさせる方法を開発し、海軍学校に通うパイロット候補生を対象にテストを行いました。
バド・ウィンター氏は大学で心理学の教授を務める一方で、戦前から陸上選手のコーチとしても知られていました。
ウィンター氏は「睡眠は肉体的にも精神的にもリラックスしている状態である」と定義し、「あらゆる状況下で、昼夜問わずいつでも2分で寝ることができるようにする」ことをトレーニングの目的に設定し、「肉体的にリラックスする方法」と「精神的にリラックスする方法」の2つをパイロット候補生たちに伝授したとのこと。
1.肉体的にリラックスする方法
初めに、ウィンター氏は2つのリラックス法のうち、以下の「肉体的にリラックスする方法」をパイロット候補生たちにトレーニングさせました。
椅子に座り、机の上に足をのせて、両膝を離して水平に伸ばします。手は膝の間に置きます。
目を閉じて、顎を胸の上にのせるように引きます。
ゆっくりと深く、定期的に深呼吸しながら、顔の筋肉は全て緩ませるように意識します。
眉間にシワを寄せず、舌や唇さえもリラックスさせ、目の周りの筋肉にも力を入れないように気をつけます。
そして、肩から力を抜いて、首の後ろの筋肉がマヒしそうなほどぐったりと落とします。
自分は「椅子の上に垂れるクラゲ」だとイメージしながら、深呼吸とともに全身の筋肉をゆるませます。
左右の上腕・ふくらはぎ・ふとももなど、全ての筋肉へ順番に語りかけるように、意識的に力を抜いていきます。
もし、なかなか力が抜けない筋肉があれば、その筋肉に一度ぐっと力をこめてからわざと緊張させてから緩めます。
これらを繰り返しながら全身をゆるませたら、最後に3回ゆっくりと深呼吸を行います。
これで肉体が完全にリラックスでき、睡眠状態に移行する準備ができるとのこと。
2.精神的にリラックスする方法
ウィンター氏は、「肉体的にリラックスすることさえできれば、10秒で眠ることができる」と主張しています。
ただし、その10秒間で「動きのあること」について考えるのはよくないそうです。
例えば「腕を動かす」イメージを脳内で行うと、実際に動かしていなくても腕の筋肉は緊張してしまうとのことで、動きのあることをイメージすると肉体的なリラックスが失われてしまいます。
動きのあるイメージを排除するために、ウィンター氏によるトレーニング・プログラムでは以下の3つのイメージトレーニングが提案されています。
・春の日に、静かな湖の上でカヌーに横たわって青空を見上げている様子をイメージし続ける
・闇の中で巨大な黒いハンモックに揺られている状況をイメージする
・自分に『何も考えてない』とひたすら言い聞かせる
どれも10秒以上、継続して行うことが重要だとウィンター氏は主張しています。
海軍学校では、リラックスのトレーニングを受けるコースと、徹底的に精神を鍛えるコースの2つに分けて、比較テストが行われました。
その結果、リラックスのトレーニングを受けたコースの方が、さまざまなテストや訓練において良い成績を出していたそうです。
そして、6週間のトレーニングによって、パイロットたちの96%が2分以内にいつでもどこでも寝ることができるようになったとのこと。
さらに、コーヒーを飲んだり、爆音や砲火でうるさい状況下でも、すぐに眠りにつくことが可能になったそうです。
なお、戦後にウィンター氏は自分がコーチを務める選手へ、海軍パイロットに授けたものと同じリラックス法を伝授しました。
そのかいもあってか、ウィンター氏はオリンピックにおける陸上競技のアメリカ代表を27人も輩出し、今なおアメリカ陸上界における伝説のコーチとして知られています。
戦争のストレスを解消するために開発されたリラクゼーションのプログラムは、日常生活のなかでストレスと疲労を蓄積した一般の人びとにも十分効果があると、ウィンター氏は信じていたそうです。
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