「投資が得意だから人のお金も運用してあげたい」
「資金を集めて大きく投資すればもっと儲かるはず」
こう考えたことはありませんか?
しかしここで1つ問題があります。人から金を預かって投資する行為は、やり方を間違えると普通に違法になります。
実際、SNSや知人間で「資金を預かって運用します」と言ってトラブルになり、金融商品取引法違反で摘発されるケースは少なくありません。
では疑問が生まれます。
人から金を預かって投資する方法は本当に存在するのか?
それともすべて違法なのか?
結論を先に言うと、正しい仕組みを使えば合法的に資金を集めて投資する方法はあります。
ただし、個人が思いつきでやる方法の多くは違法ラインに触れます。
この記事では、人から金を預かって投資する仕組みについて、合法・違法の境界線をわかりやすく解説します。
人から金を預かって投資するのは基本的に違法になりやすい
まず大前提として知っておくべきことがあります。
個人が勝手に人のお金を預かって投資するのは、ほぼアウトです。
理由はシンプルです。
日本では、他人のお金を運用する行為は金融業として扱われるからです。
つまり、
・知人からお金を預かる
・利益を出して分配する
・運用を任される
こういった行為は金融商品取引業に該当する可能性があります。
無登録で行うとどうなるか。
金融商品取引法違反です。
実際に摘発された事例を見ると、
・友人から数百万円預かってFX運用
・投資サロンで資金を集める
・「代わりに株を運用します」と言う
こうしたケースでも違法と判断されています。
つまり、善意でも違法になる可能性がある世界なのです。
人から金を預かって投資する合法的な方法
では合法的な方法は何か。
大きく分けると以下の仕組みがあります。
・投資顧問業
・ファンド(匿名組合)
・合同会社スキーム
・投資信託
・金融商品取引業
それぞれ解説します。
投資顧問業として運用アドバイスをする
投資助言業とは
比較的現実的な方法の一つが投資助言業です。
これは簡単に言うと
「投資のアドバイスをする仕事」
です。
ポイントはここ。
お金は預からない
あくまで
・株を勧める
・売買タイミングを助言する
・ポートフォリオを提案する
というビジネスです。
つまり、
お金は本人の証券口座にあり
運用の意思決定も本人が行います。
この場合は金融庁登録をすれば合法です。
ただし登録には
・事務所
・資本金
・コンプライアンス体制
などの条件があります。
気軽にできるビジネスではありません。
ファンド(匿名組合)を作る方法
ファンドの仕組み
人から金を預かって投資する方法としてよく使われるのが
匿名組合ファンド
です。
これはどういう仕組みか。
投資家は
「出資」
をします。
そして運用者は
「事業」
として資金を使います。
利益が出たら
出資者に分配します。
つまり
預かり金ではなく出資金
という扱いになります。
この仕組みは
・不動産ファンド
・映画ファンド
・ベンチャーファンド
などでも使われています。
ただし金融商品取引業になる可能性
ここが重要ポイントです。
匿名組合で資金を集める場合でも、
募集の方法によっては金融商品取引業登録が必要
になります。
例えば
・多数から資金募集
・広告で出資者募集
・継続的にファンド運営
こうなると規制対象になります。
つまり、
小さなスキームでも法律の壁がある
ということです。
合同会社を作って出資してもらう方法
もう一つの方法が
合同会社(LLC)スキーム
です。
これは比較的シンプルです。
手順はこうです。
1 合同会社を作る
2 出資者を募る
3 会社資金として投資する
この場合、
お金は
会社の資本金
になります。
そのため
「預かり金」
ではありません。
利益は
・配当
・役員報酬
などの形になります。
しかし出資募集は規制される
ここでも問題があります。
出資募集です。
不特定多数から資金を集めると
金融商品取引法の規制対象
になります。
そのため現実には
・身内
・少人数出資
などで運営されるケースが多いです。
投資信託やファンド会社として運営する
最も本格的な方法は
金融商品取引業の登録
です。
これはいわゆる
・ヘッジファンド
・資産運用会社
・投資ファンド
です。
この場合は
・第二種金融商品取引業
・投資運用業
などの登録が必要になります。
しかし、
登録のハードルはかなり高いです。
例えば
・資本金1000万円以上
・コンプライアンス体制
・金融庁審査
などがあります。
個人レベルではかなり大変です。
違法になりやすい危険なパターン
人から金を預かって投資する話で最も危険なのは
軽い気持ちで始めること
です。
特に多いのがこのパターンです。
知人から資金を預かる
よくある例です。
「自分は投資が得意だから運用してあげる」
そして
・100万円預かる
・利益を分配する
これは普通に無登録営業になる可能性があります。
投資コミュニティで資金を集める
SNS時代に増えたパターンです。
・投資サロン
・オンラインサロン
・LINEグループ
ここで
「資金をまとめて運用」
これも危険です。
場合によっては
集団投資スキーム
と判断されます。
元本保証を約束する
これは完全にアウトです。
投資の世界では
元本保証は銀行以外できません。
例えば
・必ず増えます
・元本保証
・月利10%
こういう約束をすると
詐欺扱いされる可能性もあります。
人から金を預かって投資する前に考えるべきこと
投資で成功している人ほど、
この考えに行き着きます。
他人資金はリスクが大きすぎる
理由は3つあります。
1 トラブルになる
2 人間関係が壊れる
3 法律リスクがある
自分のお金なら
損失は自己責任です。
しかし他人資金になると
責任の重さがまったく違います。
実際、
投資で成功している人でも
「他人資金はやらない」
という人は多いです。
まとめ
人から金を預かって投資する方法は存在しますが、非常に強い規制があります。
合法的な方法としては
・投資助言業
・匿名組合ファンド
・合同会社スキーム
・金融商品取引業
などがあります。
しかし、個人が思いつきで行う
・知人から資金を預かる
・投資サロンで集金する
・代わりに運用する
こういった方法は違法になる可能性が非常に高いです。
投資の世界では
「お金を増やす能力」と同じくらい
法律の理解が重要です。
知らないまま始めると、
利益どころか刑事問題になる可能性すらあります。
もし本格的に人から資金を集めて投資したいなら、
・ファンド設計
・金融商品取引法
・出資スキーム
これらをきちんと理解することが重要です。
投資より先に、ルールを知る。
それが、人から金を預かって投資する世界の最初の一歩です。

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