ブログを書き続けていると、「未分類」フォルダの記事が増えてしまったり、カテゴリー構成が煩雑になって管理しづらくなったりすることがあります。特に蓄積した過去記事を新しい構成に整理したいとき、一つひとつ手動でカテゴリーを再設定していくのは非常に骨が折れます。本記事では、WordPressプラグイン「Batch Cat」を活用して、カテゴリーの一括変更や並べ替えを効率的に行う方法を初心者にも分かりやすく解説します。
なぜBatch Catを使うべきか
カテゴリー構成が散らかる問題
WordPress標準の機能でカテゴリーを編集する際、一つの記事を新しいカテゴリに移すことはできますが、複数記事・複数カテゴリーをまとめて移動したり、削除したりするには限界があります。特に古い記事が「未分類」に残っている場合、その整理は非常に手間のかかる作業です。
標準機能の限界
標準の「投稿一覧」→「一括編集」では、カテゴリを選択して移行できますが、既存のカテゴリが残ったままで整理が不十分になることがあります。これでは構造をきれいに整えるには不便です。タクソノミー(分類)機能としてのカテゴリー整理を戦略的に行いたい運営者にとって、標準機能だけでは物足りなさを感じることが多いでしょう。
カテゴリー表示順も調整したい
さらに、カテゴリーの表示順を独自に並べ替えたいニーズもあります。WordPressの初期状態ではカテゴリーの順序は名前順などで自動的に決まり、任意の順序へ自由に変更することはできません。ユーザーが閲覧しやすくナビゲーションを整えるためにも、表示順をコントロールしたいケースは多いでしょう。
Batch Catとは何か
Batch Catは、WordPressの投稿に属するカテゴリーを一括で変更、追加、削除することができるプラグインです。特に多くの記事が未整理状態にある場合などに非常に役立ちます。
このプラグインを使えば、一度に大量の記事を選択して、新しいカテゴリーに移行したり、不要なカテゴリーを外したり、複数の操作をまとめて行えます。元の記事を残した上で整理したい場合にも柔軟性があります。
また、Batch Catの管理画面では、記事の絞り込みが可能です。「Category」「Keyword」「Sort by」といった条件を指定して記事を抽出できるため、整理対象を絞り込むことで効率が高まります。
Batch Catの導入と基本操作
まずはプラグインを導入しましょう。
- WordPress管理画面 → 「プラグイン」 → 「新規追加」で「Batch Cat」を検索
- インストールして有効化
- 管理画面の「ツール」 → 「Batch Cat」を開く
Batch Catの画面では、投稿の絞り込み → 対象記事の選択 → カテゴリー変更・追加・削除という流れで操作できます。
具体的な操作例:
- Set categories to posts:選択した記事を指定カテゴリに移動
- Add categories to post:既存のカテゴリは残したまま、新しいカテゴリを追加
- Drop categories from posts:選択した投稿から指定カテゴリを外す
また、設定画面では1ページあたりの表示件数を調整でき、デフォルトでは15件ですが、50件などに増やすことで作業を一括で進めやすくなります。
カテゴリーの表示順を並べ替える方法
Batch Catだけでは並び順を直接操作できないものの、別プラグインと併用することでドラッグ&ドロップで並べ替えが可能になります。
具体例として、「Category Order and Taxonomy Terms Order」というプラグインがあります。これを導入すると、WordPress管理画面の「投稿」→「Taxonomy Order」から、親カテゴリー・子カテゴリーをドラッグ&ドロップで自由に整理できるようになります。
この並べ替えを行うと、ナビゲーションやメニューに表示されたときに、より論理的で見やすい順序に並べることができ、読者の利便性も向上します。
実際に整理するときの手順と戦略
以下は、過去記事が多数あり、カテゴリー整理を本格的に進めたい場合のおすすめ手順です。
- 現状のカテゴリー構成を可視化する
まずは現在使っているカテゴリーを整理。親子関係が複雑になっていたり、重複があったりしないか確認します。 - 新しいカテゴラリーデザインを設計
サイトのテーマやコンテンツを見直し、将来的に使いやすく、かつ読者にとって意味のある構成を設計します。 - Batch Catで一括移動を実施
設計した新しいカテゴリーに合わせ、Batch Catを使って投稿を移動。絞り込み機能で対象記事を選んで操作を行います。 - 不要カテゴリの削除(または整理)
Drop機能で古いカテゴリを整理したり、使われていないカテゴリを外す作業を行います。 - カテゴリーの並び替え
Category Orderプラグインなどで、一覧表示やメニューにおけるカテゴリ順序を見やすく整えます。 - サイト構造の確認
整理後、実際のサイトをチェックし、ナビゲーションやカテゴリーページのアクセス性を確認。必要に応じて微調整を加えます。
注意すべきポイント
- バックアップをとる:一括作業を始める前に、必ずサイト全体のバックアップを取得しておきましょう。
- SEOへの影響:カテゴリーを大きく変更すると、内部リンク構造が変わる可能性があります。特にカテゴリアーカイブページがSEO評価を受けている場合は慎重に。重複や不要なカテゴリは、Google評価に悪影響を与えることがあります。(ja.thewordcracker.com)
- タグとの使い分け:カテゴリーはサイト構造を整理するため、タグは関連付けのために使うのが基本。乱用すると逆にSEOやユーザビリティを損なう可能性があります。(ja.thewordcracker.com)
- 表示順の意図を明確に:カテゴリの並び替えには意味を持たせましょう。順序を整えることで、読者が使いやすくなるだけでなく、サイト設計の論理性も高まります。
まとめ
「未分類」記事の整理や、カテゴリー構成の見直しはブログ運営において非常に重要です。しかし、記事量が多いと手作業だけで整理するのは困難です。Batch Catを使えば、投稿を一括で新しい構造に移動したり、不要カテゴリを外したりする作業が格段に効率化されます。また、別のプラグインでカテゴリーの並び順を自由に設定することで、サイトのナビゲーションが改善され、ユーザビリティやデザイン性も向上します。 適切に整理を進めることで、ブログの運営がより軽快に、そして戦略的になります。

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