トラックボールがキーキー音を発する時の静音対処ガイド：原因と正しいメンテナンス方法を徹底解説

トラックボールがキーキーと不快な音を出し始めると、作業の集中力が削がれ、故障の前兆ではないかと不安になることがあります。実は、この音の多くは簡単なメンテナンスで解消できるものがほとんどで、正しい方法を知っていれば数分で静音状態へ戻せます。この記事では、音が鳴る主な原因と自宅で確実にできる対処法、再発防止のためのメンテ術までを、実践的な内容で詳しくまとめます。

トラックボールを長く愛用したい人、静音環境を作りたい人にとって必ず役立つ内容です。

トラックボールがキーキー音を発する主な原因

ボールと支持球（ベアリング）の摩耗・汚れ

キーキー音の8割は、ボールを支えている3点の支持球や受け皿部分に皮脂・ホコリ・微細なゴミが溜まることで発生する摩擦が原因。特に長期間清掃していない場合や湿気の多い環境で使っている場合に顕著です。支持球が汚れると滑りが悪くなり、強い摩擦が発生して異音が出ます。

ボールの表面に付着した皮脂・汚れ

ボール自体が曇っていたりザラついている場合、表面の皮脂や汚れが摩擦を増やし音の原因になります。手汗が多い人や頻繁に触るユーザーほどこの症状が現れやすいです。

支持球のグリース切れ

一部の機種は、支持球に薄く施されているグリースが長期間の使用で薄れ、金属が擦れ合うことでキーキー音が出ることがあります。これはメンテナンスで改善可能。

湿度・温度変化による膨張と摩擦増加

夏場・冬場など気温差が大きい環境では、プラスチック部分が微妙に膨張・収縮し摩擦が増加して音が出る場合があります。

ゴミの混入による滑走性の低下

机の上のホコリや髪の毛がボール内部に入り込み、摩擦が急増して異音が発生するケースも多く見られます。掃除機の近くや埃っぽい場所で使うほどこの状態になりやすいです。

すぐにできるキーキー音の解消方法

ボールの取り外しと清掃

1. トラックボール本体からボールを外す
2. ボールの表面をメガネ拭きやマイクロファイバークロスで優しく磨く
3. 汚れがひどい場合は、少量の無水エタノールを布につけて拭く
4. 完全に乾いてから戻す

最も簡単で効果的な手順。皮脂・汚れが落ちることで滑りが良くなり、音が軽減されます。

支持球（ベアリング）の掃除

1. ピンセットや綿棒を用意
2. 支持球の周囲に溜まったホコリや皮脂の塊を優しく除去
3. 綿棒に無水エタノールを軽く含ませ、支持球の周囲を丁寧に清掃
4. 支持球が完全に乾いたらボールを戻す

支持球の汚れは音の最大原因なので、ここを丁寧に掃除することでほぼ確実に改善します。

グリス（潤滑剤）を適量追加

支持球が金属の場合や、摩耗が進んでいる場合は、潤滑剤の追加がかなり有効です。
推奨されるのは以下のようなもの：

• シリコングリス
• メーカー推奨の純正グリス

塗りすぎは動作不良の原因なので、綿棒の先にごく薄くつけて支持球に点付けするのが最適です。

乾燥状態が原因の場合の湿度調整

冬など乾燥しすぎる環境では摩擦が増えやすくなり、音が出やすくなります。
加湿器や湿度管理で一定の湿度に保つことで改善される場合があります。

汚れがひどい場合はボール交換

ボール自体のコーティングが剥がれていたり、傷が多数ある場合は交換を検討。
替えのボールはメーカーごとに販売されていることが多く、交換するだけで滑走性が劇的に改善します。

絶対にやってはいけないNG対処法

オイル・潤滑スプレーを大量に吹きかける

浸透性オイル（5-56など）は内部部品を劣化させ、樹脂を痛める可能性が高いため厳禁。

ボールの水洗い（強い洗剤での洗浄）

表面コーティングが剥がれ、逆に摩擦が増えて異音が悪化する場合があります。

強い力で支持球をこする

支持球は繊細で摩耗しやすいため、力を入れすぎると動きが悪くなり寿命が短くなります。

キーキー音を防ぐ日常的なメンテナンス方法

週1回の簡易クリーニング

• ボールを外してクロスで軽く拭く
• 支持球の表面に付着したゴミをサッと除去

これだけで異音発生率は大幅に下がります。

机の上のホコリ対策

髪の毛やホコリがボール内部に入りやすいため、デスク周りを清潔に保つとトラブルを防げます。

手を清潔にしてから使う

皮脂が少ないほど摩擦が増えにくく、支持球の汚れも軽減されます。

持ち運び時の保護

バッグの中でゴミが入り込むことも異音の原因になるため、ケースに入れるなどの保護が効果的です。

使い続けると危険なケースと交換目安

支持球が削れて動きがガリガリする

明確に削ったような段差・引っかかりがある場合は、支持球の寿命。音は改善しにくく交換が必要。

ボールのコーティング剥がれ・深い傷

細かな傷なら清掃で改善しますが、深い傷がついている場合は交換する方が快適さが戻ります。

異音が増加し操作性が低下している

音だけでなくカーソルの動きまで悪いなら内部部品の摩耗が進んでいる可能性あり。早めに交換・修理を検討。

まとめ

トラックボールのキーキー音は、ほとんどが汚れ・摩擦・乾燥によって発生し、正しいメンテナンスを行うことで簡単に静音状態へ戻せます。ボールや支持球の清掃、薄いグリス追加、環境調整を行えば多くのケースで改善可能です。日常的な軽いメンテを習慣化すれば再発も防げ、トラックボールの寿命を大きく延ばすことができます。快適で滑らかな操作を維持するためにも、定期的なケアを取り入れることが最も効果的です。