「投資で損したのに、なんで税金が減らないの?」
「副業で赤字なのに、本業の税金はそのまま?」
——実はこれ、“損益通算”をしていないだけかもしれません。
結論から言うと、損益通算を正しく使えば払いすぎた税金は取り戻せる可能性があります。
ただし、条件を知らないと一切使えません。ここで差がつきます。
この記事では、「損益通算とは何か」から「具体的なやり方」「できないケース」まで、実務レベルで解説します。
損益通算とは何か
損益通算の基本的な意味
損益通算とは、利益と損失を相殺して税金を減らす制度です。
例えば以下のようなケース:
- 株で+100万円の利益
- 別の株で−80万円の損失
→ 通常なら利益100万円に課税されると思いがちですが
→ 損益通算を使えば「100万−80万=20万円」に対して課税
つまり、実質的な儲けに対してだけ税金がかかる仕組みです。
なぜ損益通算が重要なのか
損益通算をしないと、こんなことが起きます。
- 利益にはしっかり課税される
- 損失はなかったことになる
つまり、損しているのに税金だけ払う状態になります。
これはかなり不利です。
だからこそ、税金を最適化する上で損益通算は必須の知識です。
損益通算ができる所得の種類
基本ルール:何でも通算できるわけではない
損益通算にはルールがあり、すべての所得同士で相殺できるわけではありません。
主に対象になるのは以下です。
不動産所得・事業所得・山林所得など
これらは比較的自由度が高く、他の所得と通算できます。
例:
- 副業(事業所得)で赤字
→ 給与所得と相殺できる
株式・投資信託(譲渡所得・配当所得)
投資系は少し特殊です。
同じジャンル内での通算
- 株の利益 ↔ 株の損失 → OK
- 投資信託 ↔ 株 → OK(証券口座による)
配当との通算(条件あり)
- 総合課税 or 申告分離課税の選択が必要
FX・仮想通貨
ここは注意ポイントです。
- FX → FX同士でのみ通算
- 仮想通貨 → 仮想通貨同士でのみ通算
→ 株や給与とは基本的に通算できません
損益通算ができないケース
生活に関係する損失はNG
例えば:
- マイホーム売却の損失(条件付き)
- 趣味の赤字
- ギャンブルの損失
これらは基本的に通算できません。
雑所得の壁(副業勢は要注意)
副業でよくあるパターン:
- ブログ収入 → 雑所得
- 経費が多くて赤字
→ この赤字は給与と通算できません
つまり、節税したいなら「事業所得」にすることが重要です。
損益通算のやり方
確定申告が必須
損益通算をするには、基本的に確定申告が必要です。
会社員でも関係ありません。
手順①:年間の損益を整理
まずやること:
- 利益と損失をすべて集計
- 証券会社の年間取引報告書を確認
手順②:通算できるものを分類
ここが一番重要です。
- 株同士 → OK
- FXと株 → NG
- 副業(事業)と給与 → OK
ルールを間違えると通算できません。
手順③:確定申告書に記入
申告書で以下を入力:
- 各所得の金額
- 損失の金額
→ 自動的に通算される
手順④:損失の繰越控除(超重要)
もし損失が大きすぎて使い切れない場合:
- 最大3年間繰り越し可能(株など)
これを使うと:
- 翌年以降の利益と相殺できる
→ 将来の税金を減らせる
よくある勘違い
「源泉徴収されてるから関係ない」は間違い
特定口座(源泉徴収あり)でも:
- 他口座と通算したい
- 損失繰越したい
→ 確定申告が必要です
「赤字なら自動で税金が減る」は幻想
税務署は自動でやってくれません。
- 申告しない → 何も起きない
- 自分で申告 → 税金が戻る
この差は大きいです。
損益通算を活用すべき人
投資をしている人
- 株・投資信託・FX
→ ほぼ全員対象
副業をしている人
- ブログ
- せどり
- フリーランス
→ 事業所得化できれば節税可能
不動産を持っている人
- 減価償却で赤字
→ 給与と相殺できるケースあり
損益通算で得する戦略
年末に損出しをする
含み損がある場合:
- 年内に売却 → 損失確定
- 利益と相殺
→ 税金を減らせる
利益確定のタイミング調整
- 損失がある年 → 利益確定
- 利益しかない年 → 繰り越し活用
→ 税金をコントロール可能
副業を事業所得に寄せる
- 継続性
- 収益性
- 記録管理
これを満たせば:
→ 雑所得 → 事業所得に変更可能
→ 損益通算できる
まとめ
損益通算は、知らない人から損をする仕組みです。
- 利益と損失を相殺できる
- 税金を合法的に減らせる
- 確定申告しないと使えない
特に重要なのはこの3つ:
- 通算できる所得の組み合わせを理解する
- 必ず確定申告をする
- 損失は繰り越して使う
投資でも副業でも、「利益を増やす」だけでなく
税金を減らす視点を持つ人が最終的に勝ちます。
もし今まで損益通算をしていなかったなら、
それは“見えない損失”を出し続けていた状態です。
今年からでも遅くありません。
きちんと使って、手元に残るお金を増やしていきましょう。

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