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日本で「所得が一番低い人」を世帯主にすると本当に得?知らずに選ぶと損する“世帯主トラップ”の正体

「稼いでない人を世帯主にすれば、税金も保険料も安くなる」
この話、かなり広く信じられています。
結論から少しだけ先出しすると――**“条件次第では得、でも雑に決めると普通に損”**です。

世帯主は戸籍上の肩書きではなく、税金・社会保険・行政サービスにじわじわ効く設定項目
つまり、家計のOS設定を間違えると、毎年静かにお金が漏れます。

ここでは
「日本で所得が一番低い人を世帯主にするのはお得なのか?」
そのメリットとデメリットを、制度ごとに解剖します。


目次

世帯主とは何者か?まずここを誤解すると全部ズレる

世帯主は「一番稼いでいる人」ではない

法律上、世帯主は
その世帯の生計を主に維持している人
とされていますが、実務上はかなりゆるい。

住民票の届け出で
「誰を世帯主にしますか?」
と聞かれ、自分で選べるのが実情です。

だからこそ
・所得が低い人
・専業主婦(夫)
・学生
を世帯主にするケースも珍しくありません。


所得が一番低い人を世帯主にする「得する可能性」

住民税・非課税判定で有利になることがある

住民税は“世帯単位”で見られる制度が多い

住民税そのものは個人課税ですが、
非課税世帯判定・減免・給付金は世帯単位。

世帯主の所得が低いと
・住民税非課税世帯
・均等割のみ世帯
に該当しやすくなります。

この判定に引っかかると
・給付金
・水道料金や公共料金の減免
・保育料や給食費の軽減
が一気に動きます。

ここは、低所得世帯主が強い


国民健康保険料が下がるケース

国保は「世帯主課税」が基本

国民健康保険は
世帯主の名義で請求されます。

所得が低い世帯主だと
・軽減判定(7割・5割・2割)
に入りやすく、
結果として世帯全体の保険料が下がることがあります。

特に
・自営業+専業配偶者
・パート収入のみの世帯
では、効果が出やすい。


行政の給付・支援制度に引っかかりやすい

世帯主が低所得だと
・各種給付金
・就学支援
・住宅関連の補助
で有利になることがあります。

ここで重要なのは
「誰が世帯主か」で入口の判定がされる制度が存在する
という事実。


でも油断すると普通に損するデメリット

扶養の考え方と噛み合わないことがある

税法上の「扶養」と世帯主は別物

ここ、混乱ポイントです。

・配偶者控除
・扶養控除
世帯主かどうかでは決まりません

稼いでいる人が
・世帯主ではない
・でも実質的な生活費負担者
という状態でも、税務上は問題ありません。

ただし
「世帯主=稼ぎ頭」
と誤解したまま処理すると
控除の取りこぼしが起きやすい。


社会保険(健康保険・年金)では得にならない

会社員の社会保険は“個人単位”

健康保険(協会けんぽ・組合健保)や厚生年金は
世帯主かどうかは一切関係なし

・誰が被保険者か
・誰が被扶養者か
は、収入基準だけで決まります。

つまり
「所得が低い人を世帯主にしたから社会保険が安くなる」
これはほぼ都市伝説


住宅ローン・金融審査で不利になることがある

世帯主=生活の中心人物として見られる場面

住宅ローンや賃貸契約では
世帯主が
・収入が低い
・職業が不安定
だと、審査がやや不利になるケースがあります。

特に
・単独名義
・連帯保証が弱い
場合は注意。


「名義と実態」がズレると説明コストが増える

税務署・役所・金融機関から
「実際に生計を維持しているのは誰?」
と聞かれたとき、

・世帯主は低所得
・実際の支払いは高所得者
だと、毎回説明が必要になります。

違法ではありませんが、
面倒くささという実質コストが発生します。


結局どんな世帯なら「低所得世帯主」が向いている?

向いているケース

・国民健康保険加入世帯
・給付金・減免制度を最大限使いたい
・収入差がそこまで大きくない
・行政サービス重視

向いていないケース

・住宅ローンや金融審査が近い
・社会保険メインの会社員世帯
・収入差が極端
・将来の手続き簡略化を重視


よくある勘違いを一刀両断

「世帯主を低所得にすれば全部安くなる」

ならない
安くなるのは、あくまで一部の制度だけ。

「世帯主はいつでも簡単に変えられる」

変更は可能だが、手続きと整合性が必要
頻繁な変更は不自然。


まとめ:世帯主は“節税テク”ではなく“設計項目”

所得が一番低い人を世帯主にすると得か?
答えは
「制度を理解して使えば得、ノリで決めると損」

世帯主は
・税金
・保険
・給付
・金融
という、別々の世界にまたがる設定。

一番賢いのは
「今の家計で、どの制度が一番効くか」
を見て決めること。

世帯主は肩書きではありません。
家計の裏側で静かに効く、戦略変数です。

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