[temp id=5]
加熱式たばこ「アイコス」を展開するフィリップモリスジャパンは26日、専用たばこ「ヒートスティック」の値上げを財務省に申請したと発表。
認められれば、現在の1箱460円が500円になる。
10月のたばこ増税にあわせて実施する予定。
タバコIQOS値上げ10月から500円に?
加熱式たばこへの増税は今回が初めてで、増税分を価格転嫁するかどうか、トップシェアの同社の対応が注目されていた。
「プルーム・テック」の日本たばこ産業、「グロー」のブリティッシュ・アメリカン・タバコも追随する可能性がある。
たばこの値段が上がる理由
たばこの値段は、たばこの本体価格、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税の5つから成り立っています。
実際にこれらの税金がどれくらいを占めているかといいますと、
国たばこ税が24.7%
地方たばこ税が28.5%
たばこ特別税が3.8%
消費税が7.4%
このようにたばこはなんと価格の64.4%が税金といとても珍しい商品なんです。
最近のたばこの値上げの理由は本体価格ではなく、増税によるものです。
ではなぜこんなにも税金をかけて販売しているのかといいますと、
たばこにはニコチンなどに代表される約4000種類もの化学物質が中に含まれており、たばこを吸うということはそれを体内に取り込むことなので当然健康にも影響がでてきます。
また、たばこを燃やすととても細かい炭のような燃えかすが発生するのですが、たばこを吸うとこれも体内に取り込むことになります。
これらの働きにより、様々な病気にかかりやすくなることが既に知られており、肺がん、肺気腫、慢性閉塞生肺疾患(COPD)などの肺の病気はもちろん、膵臓がんなどの全身の様々ながん、高血圧、動脈硬化症、脳卒中など多くの病気のリスクが跳ね上がることになります。
そのため、喫煙者は年を取ったときに危険な病気にかかる確率が当然高く、国の医療費も多くかかるのでその分をあらかじめ回収しておこうという考えや、値段を上げることで喫煙者を減らして医療費を削減しようという考えから、たばこ税は増税によりどんどん値段が上がっています。
現在では年間約2兆円がたばこ税として計上されているようです。
現在のタバコの値段は450円前後が多くとても高くなったと感じるのですが、海外の水準から比べるとそれでも安い方です。
アメリカのニューヨークでは現在マルボロ一箱が$14、現在のレートに換算すると1680円です。
全てのタバコを合わせた平均は$11くらいで、1320円です。
ヨーロッパでも同じような傾向で、イギリス・フランスでは800円程度、ノルウェーなどでは1000円を超えます。
逆に、アジアではまだたばこ増税の波が小さいようで、タイなどではマルボロが200円くらいで買えます。
これらの動向をふまえると、当然日本のたばこの値段はもっと上がっていくでしょうね。
タバコの値段の推移
日本のタバコの代表であるセブンスターの値段の推移を見てみましょう。
セブンスターは1969年に発売が開始されたのですが、なんとこのときは100円で売られていたそうです。
その後物価上昇により1975年には150円に、1980年には180円、1983年には200円、1986年には220円になります。
物価上昇による値段の上昇はここまでで、これ以降は税の影響により値段が変わっていきます。
1997年には消費税が5%になったことを受けて230円になり、1998年以降はたばこ税の増税のため1998年には250円、2003年には280円、2006年には300円、2010年には440円となりました。
そして2014年度からは消費税が5%から8%に増税したことを受けて、現在は460円です。
コメント