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ハブリングは本当に必要?走行安定性・車体への影響・メリットと不要なケースまで徹底解説

車のホイールを交換するときに必ず話題になるハブリング。専門用語が多く、結論も人によって意見が分かれがちで、結局「必要なのか不要なのか」が曖昧になりやすい部分でもある。実際、車種やホイールの相性・走行環境などによって結論は変わるため、一概に「必須」「不要」とは言い切れない。しかし、仕組みと役割を理解すれば、自分のケースで必要かどうかをはっきり判断できるようになる。本記事ではハブリングの効果、必要なケース・不要なケース、メリット・デメリットまで具体的に解説する。

目次

ハブリングとは何か

ホイールのセンターハブを正確に合わせる部品

ハブリングはハブ径(車体側)とホイール側のセンターホールの隙間を埋めて、ホイールが正確に真ん中に取り付くようにするためのリング状パーツ。主な素材はアルミ・ジュラコンなどで、純正ホイールは基本的にハブ径が車にピッタリだが、社外ホイールは車種ごとにサイズが異なるためガタつきが生まれやすい。

社外ホイールで起きる「センターずれ」を防ぐ役割

社外ホイールは「汎用性のため大きめのセンターホール」を採用していることが多い。この隙間が原因で、走行中にホイールの回転軸がわずかにブレてしまい、振動の原因になることがある。このズレを防ぐために隙間を埋めるのがハブリングの役割。

ハブリングが必要になる理由

高速走行時の微振動を取り除く

ハブリングが最も効果を発揮するのが高速道路の走行。100km/h前後で感じる細かいハンドルの振動は、多くがホイールのセンターずれによるもの。バランス調整をしても改善しない場合、ハブリングで劇的に改善するケースがある。

ボルトだけの固定では完全なセンター出しが難しい

軽自動車や輸入車に多い「ボルト車」は特にセンターが出にくい。ナット車よりズレが起きやすいため、ボルト車ユーザーはハブリング装着率が高い。ナット車でも社外ホイールでは完璧なセンターが出づらく、慣性力が働く高速では振動が増幅される。

車体やサスペンションの負荷軽減

回転軸が狂ったまま走行すると、
・ハブベアリング
・サスペンションブッシュ
・ステアリング系統
などにわずかながら負荷がかかる。車に優しいセッティングとして用意する人も多い。

ハブリングが不要なケース

純正ホイールを使用している場合

純正ホイールは車体側のハブにピッタリはまる設計で、センターが狂いにくく基本的にハブリング不要。

ナット車でフィッティングの良い社外ホイールを使用

ナット座面がテーパー形状でセンター出しを助ける構造になっていれば、ホイールと車体の相性次第ではハブリングがなくてもブレが出ないこともある。

低速メインの用途

街乗りオンリーで60km/h以下の走行が中心なら、わずかなズレは体感しにくく、不要なことも多い。

ホイールバランス調整で振動が完全に取れている場合

バランスが完璧なら、追加でハブリングを付けても変化しないケースがある。

ハブリングを付けたほうが良いケース

高速道路の利用が多い

100km/h前後でハンドルに微振動がある人は、ハブリング装着で改善する可能性が高い。

輸入車・ボルト車の場合

ホイールがセンターボアに依存しやすく、ハブリングと相性が良い。輸入車向けのホイールでも確実にセンターが出るとは限らないため、装着率が非常に高い。

社外ホイールに変えた直後から振動が出始めた

ホイール交換後に振動が増えたなら、ハブリングが有力な原因対策になる。

ハンドルやシートにわずかな震えを感じる

一般道でも体感できるレベルなら、そのまま放置すると部品寿命にも影響するため対策推奨。

ハブリングの素材による違い

アルミ製

・強度が高い
・熱に強い
・価格も手ごろ
総合的にバランスが良く最も人気。

ジュラコン(樹脂)製

・取り付けが簡単
・固着しづらい
・価格が安い
軽量で扱いやすいが熱に弱い点がデメリット。

ステンレス製

・固着しにくく耐食性が高い
・高価格
・重量が出る
耐久性を優先する人向き。

ハブリングを付けるデメリット

ホイールが外しにくくなることがある

素材によっては熱で膨張し、リングが固着することがある。特にアルミ製で発生しやすい。固着防止のためには薄くグリスを塗るなどの対策が必要。

サイズ選びを間違えると装着できない

ハブ径とホイール側センターホールサイズの両方にピッタリ合わないと機能しない。サイズが合わないと逆効果になるため注意。

効果が体感できないケースもある

ホイールと車の相性が良い場合や低速メインの用途では、装着しても変化が分からないことがある。

ハブリングが「必要かどうか」の判断基準

ホイール交換後に振動があるか

・80〜100km/hでハンドルが細かく震える
→ 高確率で必要

車種が輸入車・ボルト車か

→ 必要になる場合が多い

社外ホイールでセンターホールが大きめか

→ ハブリングが有効

街乗り中心で振動が全く無いか

→ なくても問題はない

ハブ径とホイール側が完全一致しているか

一致していれば不要。

ハブリングの正しい選び方

車体側のハブ径を調べる

取扱説明書・メーカーサイト・実測などで確認。

ホイール側のセンターホールサイズを確認

ホイールメーカーのスペック表に記載されている。

素材を選ぶ

・街乗り+気軽 → 樹脂製
・高速走行多め → アルミ製
・耐久性重視 → ステンレス製

できれば信頼できるメーカーを選ぶ

微妙な精度の製品だとセンターが逆に狂うため、精度の高い製品が安心。

取り付け手順と注意点

装着前の清掃

ハブ側に汚れやサビがあるとしっかり装着できない。

潤滑剤を薄く塗る(必要に応じて)

固着防止として効果的。ただし塗りすぎはNG。

装着後のホイール締め付け

対角線締めを数回に分けて行うとセンターが出やすい。

走行後のチェック

初回は走行後にナットの緩みを点検すると安心。

まとめ

ハブリングは「万人に必須のパーツ」ではなく、必要なケースと不要なケースが明確に分かれる。ただし高速域での微振動に悩む人や社外ホイールを装着している人には効果が大きく、車体への負荷軽減にもつながる。ホイール交換後の振動が気になるなら試す価値は十分にある。一方で純正ホイールや街乗り中心で問題がない場合は無理に付ける必要はない。自分の車・ホイール・走行スタイルを基準に判断することで、最も快適なセッティングが実現できる。

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