こんにちはTac^^です。
税理士と公認会計士の違いについて
また、取得までの流れについて紹介します。
税理士と公認会計士の違い
税理士は相談者の側に立って税務に関する依頼を引き受ける専門家であり、会計士は中立の立場から監査業務を行う専門家です。
しかし、なかには公認会計士・税理士として活動をしている人もいて、どちらの分野が得意で経験が多いかはそれぞれ異なるでしょう。
また、弁護士や弁理士などの資格を持った税理士・会計士もいます。
税理士の業務とは?
税理士の独占業務は税務業務です。
具体的な業務範囲は、納税者に代わって税務申告を行う税務代理、税務書類の作成提出の代行、税務に関する相談が主となります。
企業の代理人という形で、経営者側に寄り添ったサービスを提供できるため、クライアントは主に個人の方や中小企業・ベンチャー企業となります。
公認会計士の業務とは?
会計士の独占業務は監査業務です。
監査業務とは、企業が作成した財務諸表が適正であるかどうかを第三者の立場から評価する業務を意味します。
監査を受ける義務があるのは、資本金5億円以上または負債の合計金額が200億円以上の株式会社であるため、クライアントは主に大企業となります。
税理士の資格取得
税理士となる資格について
次のいずれか一つに該当する者が、税理士となる資格があります。
ただし、(1)又は(2)に該当する者については、租税又は会計に関する事務に従事した期間(いわゆる実務経験)が通算して2年以上あることが必要です。
- 税理士試験に合格した者であること
- 税理士試験を免除された者であること
- 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
- 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。) のいずれかに該当しなければなりません。
公認会計士は、公認会計士法第16条第1項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士となります(平成29年4月1日施行)
(1)及び(2)に関しては、以下の「税理士試験について」で紹介します。
税理士試験について
税理士試験とは、税理士になるために必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定する試験で、年1回実施されます。
日程
例年、8月上旬に各国税局・国税事務所の所在地等(全国12~16か所)で行われます。
受験資格
税理士試験は、学識、資格、職歴といった様々な分野の受験資格が定められており、いずれか一つの要件を満たせば、受験資格を有することになります。
【学識による受験資格】
- 大学又は短大の卒業者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
- 大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者
- 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
- 司法試験合格者
- 公認会計士試験の短答式試験に合格した者(平成18年度以降の合格者に限られます。)
【資格による受験資格】
- 日商簿記検定1級合格者
- 全経簿記検定上級合格者(昭和58年度以降の合格者に限られます。)
【職歴による受験資格】
- 法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
- 銀行・信託会社・保険会社等において、資金の貸付・運用に関する事務に2年以上従事した者
- 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
試験科目
試験科目は、
会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目(必修)
と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択)です。
税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。合格科目は生涯有効です。
合格基準
合格は各科目60点以上で、例年受験者の10~20%(科目により差があります。)が合格しています。
合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき合格者となります。
税理士試験には、免除制度が設けられています。主な制度は以下のとおりです。
- 学位による免除
- 修士又は博士の学位を授与された者は、試験の一部が免除されます。
- 国税従事者における免除
- 10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。
23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計学に属する科目が免除されます。
公認会計士になるには?
公認会計士になるためには、以下の4つのステップを踏む必要があります。これを経て、日本公認会計士協会に公認会計士として登録する手続きを行うことで公認会計士になることができます。
- 公認会計士試験に合格する
- 2年以上、業務補助を行う
- 一定期間の実務補修を受ける
- 修了考査に合格する
公認会計士試験の概要は以下のとおりです。
公認会計士試験の受験資格
年齢・性別・学歴などに関係なく、誰でも受験が可能です。
公認会計士試験の受験科目
- 必修科目:財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法
- 選択科目:経営学、経済学、民法・統計学から一科目
試験は短答式(マークシート方式)試験と論文式試験に分かれていて、短答式試験は年二回、論文式試験は年一回行われています。短答式では一括合格を、論文式でも原則として一括合格を求められるため、非常に広範囲を一度に学ばなければなりません。
難易度の違いは?
公認会計士試験と税理士試験の違いを一言でいうなら、
質の難易度が高いのが公認会計士、
量の難易度が高いのが税理士です。
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