買う基準は?
- 買いたい銘柄のリストを作成
- 「総合利回り」(配当+優待を合わせた利回り)が4%以上
- 買い指値で設定
「パソコンの前で常に株価をチェックし、売買」というやり方はしません。
買いたい値段を指値※(指定)して、約定(売買が成立)するのを待っているのです。
優待投資はこちらのほうが向いていると思います。
総合利回りの計算方法は?
まず「配当利回り(%)」を計算
=「1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100」。
次に「優待利回り(%)」を計算
=「優待品の換算金額(年間合計)÷優待をもらうのに必要な投資金額×100」。
「配当利回り(%)+優待利回り(%)」ですね。
買ってはいけない株主優待株とは?
その1:割高な株
まず、「割高な株主優待株」を買ってはいけません。
実は、株主優待株の多くは割高。
それもあり、多くの株初心者の方は、割高で危険な株主優待株を買ってしまいます。
株の割安性を知るには、「予想PER」を確認するのが有効です。
目安として、「予想PERが20倍を超えると割高!」「予想PERが15倍を切ると割安!」といわれています。
<PERを知る>
PER(株価収益率)というのは、“会社の利益と株価の関係”を表していて、割安性を測ることができます。
一般的に、『PERが低ければ低いほど、会社が稼ぐ利益に対して株価が割安である』といえます。具体的な計算式は次のようになります。
■PER(株価収益率)=時価総額※÷純利益
現在、日本には3800社ほどの上場企業があり、そのうち約1500社が株主優待を配っています。
しかし、1500社の株主優待株のうち、およそ600社は予想PERが20倍を超えている割高株です。
つまり、株主優待株のうち3分の1は「割高」といえます。
その2:収益性の低い株
次に、「収益性の低い株主優待株」を買ってはいけません。
株主優待株の多くは収益性が低く、事業が停滞しているところも数多くあります。
ひどい場合は、会社が衰退しているにもかかわらず、株主優待制度をエサに株初心者を誘惑する会社もあります。
収益性の低い会社はブランド力が乏しく、今後の成長も期待できません。
「収益性の低い会社の株は上がりにくい!」ことも、経済学者の研究によって判明しています。
だから、たとえ魅力的な株主優待を受け取れるとしても、収益性の会社の株を買うのはオススメできません。
会社の収益性を確認するときには、「予想ROA」を確認するのが有効です。
ROA(総資産利益率:Return On Assets)
総資産に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の収益性の指標です。純資産(自己資本)、負債(他人資本)を含めた、すべての資本をいかに効率的に運用できているかを表す情報とも言えます。
ROAの求め方
ROA(%) = 当期純利益 ÷ 総資産 × 100
目安としては、「予想ROAが4%を超えると高収益」「予想ROAが4%を切ると低収益」と考えるとよいでしょう。
現在、日本では約1500社が株主優待を配っています。
しかし、1500社の株主優待株のうち、およそ900社は予想ROAが4%を切っている低収益株です。
つまり、株主優待株のうち半分以上は「低収益株」といえます。
低収益株を買うと、たとえ優待を貰えたとしても、株価が低迷し、リスクを取った割にお金を増やせない可能性があります。
効率的にお金を増やしたい方は、低収益な株は買わないようにしましょう。
その3:権利確定直前の株
さいごに、「権利確定直前の株主優待株」は買ってはいけません。
株主優待株は権利確定直前に株価が上がりやすい傾向があります。
だから、権利確定直前に買うと、株価が上がった直後、つまり割高な価格で株を買う羽目になります。
よって、安く株主優待株を買いたい方は、権利確定直前の株主優待株は避けた方がよいでしょう。
まとめ
- 総合利回り 4%以上
- 予想PER 15倍未満
- 予想ROA 4%超え
- 権利確定月の3ヶ月前に購入
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