恋は雨上がりのように映画レビュー原作漫画との違い

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こんにちはTac^^です。


冴えないファミレス店長に片思いした女子高生の恋の行方を描き、テレビアニメ化もされた眉月じゅん原作の同名コミックを、「渇き。」の小松菜奈と「アイアムアヒーロー」の大泉洋共演で実写映画化。


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恋は雨上がりのように映画レビュー原作漫画との違い


怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきらは、偶然入ったファミレスの店長・近藤正己の優しさに触れたことをきっかけに、その店でアルバイトをはじめる。

45歳の近藤はあきらより28歳も年上で子持ちのバツイチだったが、あきらは密かに近藤への恋心を募らせていく。

ついに思いを抑えきれなくなったあきらは告白するが、近藤は彼女の真っ直ぐな気持ちを受け止めることができず……。

「帝一の國」「世界から猫が消えたなら」の永井聡が監督を務める。

スタッフ

監督
永井聡
原作
眉月じゅん
脚本
坂口理子
製作
市川南
共同製作
久保雅一
村田嘉邦
弓矢政法
山本浩
中江康人
高橋誠
細野義朗
吉川英作
田中祐介
エグゼクティブプロデューサー
山内章弘
プロデューサー
春名慶
石黒裕亮
唯野友歩
ラインプロデューサー
熊谷喜一
プロダクション統括
佐藤毅
撮影
市橋織江
照明
崎本拓哉
録音
豊田真一
美術
杉本亮
装飾
安藤千穂
スタイリスト
櫻井まさえ
ヘアメイク
荒木美穂
波多野早苗
編集
二宮卓
VFXスーパーバイザー
神田剛志
音楽
伊藤ゴロー
参加アーティスト
の子
mono
柴田隆浩
澤部渡
主題歌
鈴木瑛美子
亀田誠治
音楽プロデューサー
北原京子
助監督
藤江儀全
スクリプター
田村寿美
キャスティング
田端利江
製作担当
若林重武

キャスト

  • 小松菜奈/橘あきら
  • 大泉洋/近藤正己
  • 清野菜名/喜屋武はるか
  • 磯村勇斗/加瀬亮介
  • 葉山奨之/吉澤タカシ
  • 松本穂香/西田ユイ
  • 山本舞香/倉田みずき
  • 濱田マリ/久保
  • 戸次重幸/九条ちひろ
  • 吉田羊/橘ともよ

作品データ

制作年2018年

配給 東宝

上映時間 110分

あらすじ

高校2年生の橘あきら(17)は、アキレス腱のケガで陸上の夢を絶たれてしまう。

偶然入ったファミレスで放心しているところに、優しく声をかけてくれたのは店長の近藤正己(45)だった。

それをきっかけにあきらは、ファミレスでのバイトを始める。 バツイチ子持ちでずっと年上の近藤に密かな恋心を抱いて…… あきらの一見クールな佇まいと17歳という若さに、好意をもたれているとは思いもしない近藤。

しかし近藤への想いを抑えきれなくなったあきらはついに近藤に告白する。

近藤は、そんな真っ直ぐな想いを、そのまま受け止めることもできず―― 真っ直ぐすぎる17歳、さえない45歳。

ふたりに訪れる、人生の雨宿りの物語。


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原作との違い

45歳の中年男性に想いを寄せる17歳・女子高生の恋模様を描いた、眉月じゅんの人気コミック『恋は雨上がりのように』。

年明けのアニメ放送に続き、小松菜奈と大泉洋らによる実写映画の上映もスタートした。

主人公・橘あきらのイメージが小松菜奈にぴったりだったことと大泉洋が好きなこともあり、「これは楽しみだ」と思って鑑賞した。

原作やアニメとの大きな違いを感じられたので、それについて言及したい。

原作の『恋雨』といえば、流行の絵柄とは一線を画した独特のキャラクターデザインが特徴的。

作者の眉月じゅん自身、80〜90年代の『りぼん』に連載されていた少女漫画をイメージして描いたとインタビュー(引用:T-SITE LIFESTYLE|漫画『恋は雨上がりのように』眉月じゅんインタビュー)で語っており、作品全体にどこかノスタルジック。

本作には、店長・近藤正己と同世代の男性ファンも多いそうだが、自分と同年代の男性が描かれているからというだけでなく、どこか懐かしい絵柄にも親しみやすさが感じられるのだろう。

原作ファンからすれば、作品の世界観が独特であればあるほど、アニメ化の際には期待以上に不安が大きくなるものだ。

だが、アニメ版『恋雨』は特にラストなどは原作と違っていたが、その点も含めて、多くの原作ファンにも受け入れられるような納得の仕上がりであった。

そんな、比較的原作に忠実だったアニメ版と比べると、実写版は少し賭けに出ていたように感じられる。

演出の違いを顕著に感じたのは、“力強さ”を表現している部分だ。

まず、オープニングテーマを見ても、アニメ版のCHiCO with HoneyWorks「ノスタルジックレインフォール」はラブコメらしいキラキラしたポップチューンだが、実写版のポルカドットスティングレイ「テレキャスター・ストライプ」は、それとは真逆のパワフルなロックナンバーだ。

さらに、その音楽に合わせて、冒頭で小松菜奈が猛ダッシュする。『恋雨』といえば“繊細さ”や“儚さ”といったイメージが強かったため、開始早々この演出には驚かされた。

オープニングに限らず、エンディングテーマも神聖かまってちゃんの名曲カバー「フロントメモリー」のほか、音楽にはの子/mono(神聖かまってちゃん)、柴田隆浩(忘れらんねえよ)、澤部渡(スカート)ら、ロックバンドの面々が多数参加している。

そうした音楽の効果もあってか、作品全体を通して、透明感というよりもしっかりと色味のある、地に足のついた方向性が感じられた。

また、原作・アニメ版では頬を赤らめる以外には表情の変化に乏しかったあきらだが、生身の小松菜奈が演じることで少なからず表情にバリエーションが生まれ、まさに血の通ったキャラクターになっていた点も大きい。

そうした意味でも、原作やアニメで抱いた印象とはやや違いがありつつも、人物が生き生きとしてより共感を呼ぶような仕上がりだった。

ストーリー面では、陸上にまつわるエピソードがアニメ版よりも尺を取って描かれていた。

だからこそ、冒頭に印象的な“猛ダッシュシーン”を持ってきていたのだろう。

そのため、恋愛要素以外の“夢”や、それに向かう“希望”を、アニメ版よりもより強く感じられた。

アニメ版と比較して、「雨降って地固まる」までが、しっかりと描き込まれていたのだ。

思春期の恋は、多くが儚いものかもしれない。

だが、その原動力となる若さ特有の莫大なエネルギーは、むしろそういった“儚さ”とは対極にあるものだ。

表裏一体の“儚さ”と“力強さ”。

実写版『恋雨』では、後者によりスポットが当てられていたといえる。

正直、大泉洋が好きで見た映画だったが主演の二人がはまり役だったと思う。

店長の言う言葉がいちいち心に刺さる。

本当に良い映画だった。

原作をまた見直そうと思うに至った。


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